オリンピックでわかる?! マスメディアの伝える力
ジャーナリズムとは?
インターネット上には、ニュースのように装いながら不正確な内容を伝えるフェイクニュースが存在する一方で、責任の所在を明らかにした署名記事もあります。
自分で取材して確認を取り、どこまで公表すべきかにも配慮した正しい情報の発信を通じた言論活動を「ジャーナリズム」、取材者を「ジャーナリスト」と呼びます。20世紀のジャーナリズムの担い手は主に新聞社や放送局などのマスメディアでしたが、インターネットが普及する現在、ジャーナリズムに対する社会の信頼度は下がりつつあります。
ジャーナリズムの役割って?
ジャーナリズムには、論点を明らかにし、評価する役割もあります。例えば、少年犯罪が頻繁に起きるときには、「少年犯罪が増加する時代背景とは」「少年法の適用年齢を引き下げるべきでは」などの課題を具体的に示して解説し、論評を展開させます。つまり、社会のさまざまな出来事を時代の中で関連づけてとらえ、誰もがよりよく生きられる社会づくりにどのようにつなげていけるかを考えることも、ジャーナリズムの大きな役割です。
メディアはオリンピックとともに
特に放送の発展と深く関わっているのがオリンピック(五輪)です。1924年パリ五輪でラジオの、1936年ベルリン五輪でテレビの、それぞれ生中継が初めて行われ、1964年東京五輪では史上初の衛星生中継が実現しました。国威を世界に示す好機ともなるオリンピックは、ホスト国の放送技術やメディアの「伝える力」を格段に進歩させるチャンスでもあります。
オリンピックの映像を取り巻く状況も21世紀らしく変わってきました。会場以外ではテレビで見るしかなかった時代から、2024年パリ五輪では、動画配信サービスでもライブを含めた観戦が楽しめるようになったからです。皆で同じ生中継をテレビで共有するもよし、一人一人の好みに合わせて、いつでも、どこでも、インターネットを介して見るもよし、世界最大のスポーツの祭典の感動をどこまで伝えられるか、メディアの力量がさらに問われています。
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先生情報 / 大学情報
椙山女学園大学 情報社会学部 現代社会学科 ※2024年4月開設 教授 脇田 泰子 先生
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