コンテンツを生み出す産業の仕組みとは?

コンテンツを生み出す産業の仕組みとは?

コンテンツ産業って何?

誰にも好きなアニメやゲームがあると思います。コンテンツとは、こうした映像やゲーム、音楽などの作品・製品を総称するものです。世界的な日本のアニメ人気にも見られるように、コンテンツ産業は今後の発展が期待されています。しかし、自動車産業などに比べたら売上はそれほど大きくなく、また、雇用も限られているため、日本の将来を担う産業になりうるかは未知数です。ただし、コンテンツ産業には「文化的な側面」が多分にあります。特に、近年急増している外国人旅行者の多くは、こうした「サブカルチャー」と呼ばれる新しい日本文化への関心も高いことから、単なる売り上げなどの数字だけでその影響力は測れません。

メディア産業とコンテンツ産業はどう違う?

そもそも、メディア産業とコンテンツ産業の違いとは何でしょうか。メディアとはインフラであり、コンテンツはソフト(中身)に相当します。水道で例えるなら、水道管がメディアであり、水に当たるものがコンテンツです。学生の中には、「テレビ番組を作りたいから、テレビ局で働きたい!」と語る人がいますが、現実的にテレビ局の業務の多くはインフラ(水道管)的な要素が強いです。ソフト(水)を作りたいという場合は、番組制作会社などのコンテンツ産業がそれに相当するのです。

東京に集まるコンテンツ産業

コンテンツ産業は大都市に集中する傾向があり、日本なら東京、イギリスならロンドン、アメリカならロサンゼルスなど、大都市が挙げられます。こうしたコンテンツ産業が大都市で発展する背景として、多くのコンテンツ産業では分業が進んでおり、中小企業やフリーランサーなどが協力し合って作品作りをすることが挙げられます。そのため、お互いが近くにいると、地理的な利便性があって連携がとりやすいのです。また、クリエイターが好むような創造力を刺激する環境に、大都市は恵まれていることも見逃せません。

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明治学院大学 社会学部 社会学科 准教授 半澤 誠司 先生

明治学院大学 社会学部 社会学科 准教授 半澤 誠司 先生

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人文地理学、社会学

メッセージ

最近はグーグル・マップなどで世界中のあらゆる場所に思いをはせることも可能な時代になりました。しかし、いくらネット上の情報が充実していても、実際に訪れた際の生の情報の面白さと新鮮さに勝るものはありません。今の多感な時期に、ネットだけでなく、できるだけ多様な生の情報に触れ、そうした情報を自らに取り入れることを「習慣」にしてください。
私が知る限り、多忙な経営者やクリエイターの人たちほど、限られた時間の中で、たゆまず新しい情報のインプットを行っています。

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150年以上もの歴史を持つ明治学院大学。本学の起源は、1863年にアメリカ人宣教医師ヘボン博士が開設した英学塾から始まります。無償で診察を行いながら、英和・和英辞典を編纂し、ヘボン式ローマ字でも有名なヘボン博士。その信念「Do for Others」を教育理念とし、本学ではグローバル社会に対応できる学術知識と教養を培い、他者とともに道を切り開ける人材を育成しています。