「アルゴリズム」には、世の中を変える力がある!
IT社会に不可欠な「アルゴリズム」とは
数学やコンピュータに関連して、「アルゴリズム」という言葉を目にすることがあると思います。一見、難しい言葉のようですが、平たく言えば「問題を解く手順、段取りのこと」です。
例えば、ランダムに並んだトランプを1から順に並べ替えるための手順や、男女各5人で最適な5組のカップルを作るためにどう組み合わせていくかを考えるのも、アルゴリズムです。私たちは普段、無意識にアルゴリズム、つまり手順を考えて行動しています。それと同じで、コンピュータは、さまざまな処理を行うためのアルゴリズムをプログラミングされることによって動いているわけです。
アルゴリズムによる技術の爆発的進化
アルゴリズムは、パソコンやデジカメなどのIT機器を動かすもととなっていますが、昔は数学の問題を解くためのものとして考えられていました。それが20世紀半ば、アルゴリズムをプログラムとして機械の電子回路に流し込み、電気の流れを制御することで計算ができることが、チューリング、シャノンなどの科学者によって証明されました。そして、歯車で動かしていた計算機が電子式の計算機へと変わり、そこから爆発的な技術の進化が始まったのです。
普段の生活からアルゴリズムを意識しよう
アルゴリズムをもとに発展したコンピュータは、時代とともに高速化し、これまで解けないと思われていた問題が計算できるようになるなど、さらに可能性を広げています。アルゴリズムに興味を持って学んでみたいという人は、日常生活からアルゴリズムを意識してみるとよいでしょう。例えば、一日の勉強の段取りを考えたり、料理をするときにレシピの順番通りに行うのだけではなく、これを煮ながらこれをしてと、より効率よく進むやり方を考えたりするのです。そうすることで生活も楽しくなりますし、コンピュータも同じことをしているんだと、身近に感じられるようになるでしょう。
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先生情報 / 大学情報
京都女子大学 現代社会学部 現代社会学科 教授 宮下 健輔 先生
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