シェイクスピア作品は、なぜ時代や国境を超えて人々を魅了するのか?
シェイクスピアの魅力とは
ウィリアム・シェイクスピアは、16世紀末から17世紀初めに活躍したイギリスの劇作家です。400年以上も前に書かれた作品にもかかわらず、世界中で上演され、鑑賞されています。イギリスでは、書かれた当時の時代設定ではなく、現代の社会・政治状況を背景に、現代の服装の登場人物が、シェイクスピアの戯曲を演じる舞台が主流です。例えばハムレットは、イギリス・ルネサンス時代の王子さまの姿ではなく、ニットの帽子とジーンズ姿で登場したりします。シェイクスピアの作品は、なぜ時代や国境を超えて人々を魅了するのでしょうか?
SNSに見るシェイクスピア作品
シェイクスピアの作品には、現代にも通じるところが多くあることが魅力の1つです。では日本ではどのように受け入れられているのでしょう?
現在では、イギリスで上演された舞台を、日本でも鑑賞することができます。「ナショナル・シアター・ライヴ」や「ブラナー・シアター・ライブ」などのコンテンツは、イギリスで上演された舞台を映像に撮り、映画館で上映することで、まるで舞台を見るようなライブ感を実現したものです。これらを鑑賞した人々はツイッターやフェイスブックで、意見や感想を盛んに発信するので、それを追跡することで、シェイクスピア作品がどのように受け入れられているのかの一端をとらえることができます。SNSを演劇の受容の研究に活用するのは、これまでにはなかった新しいアプローチと言えるでしょう。
社会とつながりながら学ぶ
また無料のオンライン百科事典「ウィキペディア」を活用することで、新しい学びのアプローチをすることもできます。例えば、英語版のウィキペディアのシェイクスピアに関する記事を日本語に翻訳してアップロードすれば、翻訳の力の向上とともに社会的な貢献ができます。もちろん、Web上での公開が前提ですから、翻訳には質と責任が求められます。このように、演劇や文学研究においては、新しい学びの方法も試みられているのです。
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先生情報 / 大学情報
武蔵大学 人文学部 英語英米文化学科 准教授 北村 紗衣 先生
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