「ディープラーニング」を使って、さまざまなものづくりが可能に!
コンピュータは人間の「脳」になれるのか?
多層構造のニューラルネットワークに機械学習をさせ、得たデータを基に仕事をさせるのが「ディープラーニング」です。そのためには膨大な計算が必要になるため、多くのCPUやGPUを内蔵したコンピュータをつなぎ合わせて処理を行います。その結果、品詞や修飾語の位置などで文章を解析し、ある程度のレベルの作文もできるようになっています。厳密に人間の脳と同じような、「人工知能」的な働きをしているかと言えば、まだ柔軟性が足りないところはありますが、さまざまな分野でディープラーニングを使ったものづくりの試みが行われています。
ディープラーニングでヘルスケア
特にヘルスケアの分野でディープラーニングを使おうと考えている人は多く、指先の血流を測るセンサーなどが開発されています。指先は心臓の近くからよりも得られるデータが多く、健康状態を探る上で役立つ可能性があります。交感神経と副交感神経のどちらが活発かといったこともわかりますから、例えば血圧計のような形で気軽にストレスチェックが行えます。ほかにもセンサー付きのメガネを用いた「まばたきの計測」やスポーツの分野における活動量計などによって、多くの人体データが得られるようになってきています。
性能はアイデアとプログラミング次第
近い将来、機械が人間に取って代わるとまではいかないものの、さまざまな仕事に人工知能が使われていくことは間違いないでしょう。最も活発なのは扱うものがわかりやすく、研究の成果が見えやすい画像処理です。自動車の自動運転などはいい例で、画像処理技術の発達により歩行者やセンターライン、障害物を的確に判断するようになった結果、性能を飛躍的にアップさせています。
データをリアルタイムに得られる分、いかにフィードバックも迅速にできるかなど、どういう発想で問題に取り組むかというアイデアと、プログラミングの工夫が必要になっています。
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公立諏訪東京理科大学 工学部 情報応用工学科 教授 山田 哲靖 先生
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