超少子高齢化・人口減少社会で鍵を握る「健康」について学ぼう
世界に先駆けて進む高齢化と人口減少
日本人の平均寿命は、2015年時点で、男性が80.75歳、女性が86.99歳という調査結果が厚生労働省から報告されています。1960年時点では、男性は65.32歳、女性は70.19歳でした。平均寿命が延びたことは経済的に豊かになった証しでもあり喜ばしいことです。
一方で、日本国内の出生数は減少し続けており、今後も人口の増加は見込めない状況に陥っています。どこの国も経験をしたことのない超少子高齢化・人口減少社会は、私たちのすぐ目の前にまで迫ってきています。
自分自身の将来のための備え
このような超少子高齢化・人口減少社会では、従来の日本の社会保障制度を既定路線でそのまま持続させていくことは難しくなると予想されています。いざという時のセーフティネットとしての制度はこれからも必要ですが、これまでよりも、一人ひとりが自分自身の将来に向けて備えることが重要な時代になっていくでしょう。そして、生涯のより長い期間自分らしく働き続けられるような能力獲得やそれを支える環境、子どもを育てながらでも働きやすい環境を、社会の中で整えていく必要があります。そうした環境づくりにおいて、重要なキーワードとなるのが「健康」です。
「健康」について総合的に学ぶことの大切さ
健康とは、単に「病気あるいは虚弱ではない状態」を表すものではありません。身体的な健康、精神的な健康、社会的な健康、この3つの分野が相互につながり、支え合うことによって健やかに保たれます。運動、栄養は身体的な健康に重要な要素ですが、肉体的には問題なくても心に悩みを抱えていたり、社会で生活する上で難しい課題に直面していたりするなど健康とは言えない状態の人も少なくありません。
一人ひとりが長寿を喜べる社会にするには、私たちは健康そのものについて、総合的に学ばなければなりません。そして、困っている人を困ったままにしない、問題を深刻化させない社会の仕組みを作るためには、「健康学」の知識を身につけた人材が必要とされています。
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先生情報 / 大学情報
東海大学 健康学部 健康マネジメント学科 教授 堀 真奈美 先生
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