SNSの登場により、私たちの消費行動はどう変わったのか?
SNSが消費者行動を変えた?
私たちは、洋服や家電製品といったものを消費して生活しています。近年では、それを買った消費者によって、InstagramやTwitterなどのSNSでたくさんの商品情報が発信されています。また、買い物をする前には「失敗したくないから」と、口コミ情報やSNSをチェックする人も増えています。こうしたSNSは消費者の行動をどのように変化させたのでしょう?
SNSは、自己呈示の一手段
大なり小なり、人は「相手にこう見られたい」という思いを持っています。ひと昔前までは、高級ブランド品を持つ姿などによって、そうした願望を満たしていました。今は自己呈示(自分にとって望ましい印象を相手に与えようとする行為)の一環としてSNSにファストファッションや100円均一グッズなど、あらゆる商品がアップされ、「この商品を持っている私(はこういう人間だ)」が表現されています。さらに、SNSに自分の行動をアップすること自体がこうした思いを満たすアイテムの一つとなり、企業活動に影響を与えているのです。
こうした変化に合わせて、企業にはスピーディーに戦略を立てるマネジメント力が求められます。そのために、市場を知るマーケティングが重要になってきます。
今の社会の分析が、未来につながる
SNSの登場で、消費者の口コミの形態も大きく変化しました。一方で、「これ、いいよ」、「私も買おうかな」というコミュニケーションにSNSが使われているというだけであって、ベースはあまり変わっていません。また、企業による「商品を買ってほしい」という思いと、消費者の「これ、いい」という思いがマッチしたときに消費行動が起こるという本質も、基本的には変わってはいないのです。
今はSNSが主流ですが、近い将来、別のインタフェース(媒介の手段)が登場しているかもしれません。今起きている事象を分析し、社会に何が起きているか、何が変化しているのかということを客観的にとらえることで、今の経験を未来につなげることができるのです。
※夢ナビ講義は各講師の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。
※夢ナビ講義の内容に関するお問い合わせには対応しておりません。
先生情報 / 大学情報
名古屋市立大学 経済学部 マネジメントシステム学科 講師 山本 奈央 先生
興味が湧いてきたら、この学問がオススメ!
経営学、マーケティング学先生への質問
- 先生の学問へのきっかけは?
- 先輩たちはどんな仕事に携わっているの?