地方で経営の視点を持ち、地域を活性化するために大切なこと

地方で経営の視点を持ち、地域を活性化するために大切なこと

農村に産業がない?

世界には貧困問題を抱えた国が数多くあります。例えばタイやミャンマーなどは、豊かな都市部と貧しい農村部との格差が激しい国です。実は日本も都市部と農村部とで格差がみられるケースが多いのです。その原因は海外と同様で、農村部に農業以外の産業が少ないことです。農村では、昔から作物を作りそれを売るだけで生活が成り立っていたので、自分で付加価値をつけ、自分で高く売るという、「産業の創出」ができていないのです。

農村で経営の視点を

農村部においても、生産物に付加価値をつけて自分たちで販売するというマーケティングの発想が不可欠です。例えば、独り暮らしや認知症の高齢者の家に弁当を届ける仕事では、配達時に本人や家族と言葉を交わします。配達に、「見守り」という付加価値をつけるのです。地元の食材を使った地産地消の弁当なら新鮮ですし、配達も地元の人間で行えば、その地域で経済の循環が生まれます。さらに、調理に生かされる「おばあちゃんの知恵」も、資源と見なすことができます。自分たちの足元にある資源に気づき発掘して、互いを結び付け、さらに将来に向けて持続的に発展する産業の仕組みを作る、まさに経営の視点を持つことが大事なのです。

多様性を生かす

地方にはさまざまな特色があり、その魅力的な多様性が見直されています。よい雪質が評判になって外国人観光客が殺到したニセコでは土地価格が高騰しています。「野沢温泉村」など「村」がつく住所の価値も上がっています。また、ご飯とお味噌汁、焼き魚という普段の食事が外国人に非常に珍しがられ、そこに日本らしさを見出されています。あるいは自然の中の整備されたサイクリングロードを求め、島根県や鳥取県に台湾やインドネシアの観光客が大勢訪れています。
多様性に満ちた地域資源をどう生かすかが地域振興の鍵です。さらに、日本の地域ビジネスのノウハウを海外の開発途上国へ持っていけば、世界に対し大きな貢献ができるはずです。

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先生情報 / 大学情報

桃山学院大学 経営学部 経営学科 教授 室屋 有宏 先生

桃山学院大学 経営学部 経営学科 教授 室屋 有宏 先生

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経営学

メッセージ

「人生100年」といわれる今、あなたは22世紀まで生きる可能性が大きいのです。その間に日本の人口はどんどん減り、そこにAI(人工知能)が入ってきます。暮らしはどうなるのか、仕事がなくなるのではと不安に感じるかもしれません。しかし、例えば「人に幸せをもたらす仕事」「相手と一緒に共感できるビジネス」「クリエイティブなビジネス」の価値はむしろ高まるはずです。自分の活躍できる場所で仕事を創り、幸福になる経済を自ら創っていくことが、あなたの未来の役割なのです。

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