「デザイン思考」でビジネスを牽引する

「デザイン思考」でビジネスを牽引する

「デザイン思考」とは

ビジネスの領域には「デザイン思考」と呼ばれる考え方があります。これはデザイナーがものづくりを行う際の手法を、ビジネスにおけるイノベーションや新規事業開発などに役立てるものです。この時の「デザイン」という言葉は、最終的な完成形に向けてのプロセスを意味しています。企画やアイデアなどを考える場合、最終的なものが完成するまでに、まずは課題や問題の発見をする必要があります。ビジネスでも課題の解決は行いますが、デザイナーは個々のユーザーを実際に見て細かに調査します。その上で、何度も習作を重ね、試行錯誤しながら完成形に導いていくのです。

これからはブーカの時代

今までのビジネスはマーケティングを量的に見ていました。例えば、高校生という対象をひとくくりにしてとらえていましたが、実際にはそれぞれに違った考えや個性があります。モノと情報があふれる現代社会においては、一定の消費者全体に向けた大きなビジネスは成り立たなくなり、一人ひとりの顧客を見る必要があります。
現代の日本はブーカ(VUCA)の時代と言われています。これは変動性Volatility・不確実性Uncertainty・複雑性Complexity・曖昧性Ambiguityを示す英単語の頭文字をとったもので、現代の経営環境を示す言葉です。将来の予測が困難になったからこそ、実際に習作をしながら未来を開拓していくアプローチが非常に大切なのです。

デザイナーがビジネスを率いる

従来のビジネスでは、何らかのプロダクトや広告を作る際に、ビジネスサイドで企画やアイデアを決定した上で、デザイナーにオーダーをしていました。しかし、これからの時代はデザイナーが企画立案の時点からビジネスサイドに加わり、さらにはビジネスサイドの人たちを牽引(けんいん)して活動することになるでしょう。実社会においてデザインを活用するための具体的な方法の習得をめざすクリエイティブイノベーション学が、これからの時代には求められるのです。

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先生情報 / 大学情報

武蔵野美術大学 造形構想学部 クリエイティブイノベーション学科 教授 長谷川 敦士 先生

武蔵野美術大学 造形構想学部 クリエイティブイノベーション学科 教授 長谷川 敦士 先生

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クリエイティブイノベーション学

先生が目指すSDGs

メッセージ

社会の環境の変化によって、デザインがよりビジネスの中に統合されるようになってきたため、ビジネスプロセスと統合されたデザインプロセスを習得した人材が、社会でますます求められるようになっています。そこでクリエイティブイノベーション学科では、デザインの新しい可能性を追究しています。
課程では、クリエイティブ能力をベースにビジネスの課題解決やビジョン構想を実践していきます。今までデザインに興味がなかった人も歓迎します。関心を持った人はぜひ学科Webサイトをチェックしてください。

先生への質問

  • 先生の学問へのきっかけは?
  • 先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

武蔵野美術大学に関心を持ったあなたは

武蔵野美術大学が教えるのは絵の描き方ではありません。目の前にある物事をどうとらえ、そこから何を見出し、どのように社会に還元するか、生きる上での指針となる学びを提供します。
卒業生はこれまでに約6万名を数え、その活躍の場も、美術・デザインの世界にとどまらず、建築や映像、演劇、音楽へと広がりを見せ、「ムサビ」の愛称とともに高い評価をいただいています。
未来に無限の可能性を秘めた皆さんを私たちは歓迎します。