グローバルなテクノロジー社会にイノベーションをもたらす表現を学ぶ
美術大学でしか学べない言語がある!
大学に入ると第一、第二の外国語を学ぶことはよく知られています。美術大学ではまったく別のもう一つの言語を身につけることができます。「造形言語(visual language)」という、文字を持たない、見ることでわかる言語です。例えば漫画は、自然言語によるセリフと、造形言語によって作られているので、目で理解する知性も試されるのです。造形言語は文字を介さないのでグローバル化する社会でも通用します。また、現在のAIやスマートソサエティーに欠けている身体感覚的な思考を補うものでもあります。美術大学では、私たちが日常生活で使っている言語を超えたコミュニケーションと、その理解の仕方を社会に向けて発信する「造形言語」を身につけることができます。
デザインは「はかりごと」
表現とはすべて、人の心の中にあるものを体の外に出す行為だと言えます。デザインとは、その方法としての「はかりごと」だと言えるでしょう。ですからアートの表現にもデザインはありますし、描く、歌う、踊る、文章や映像にするといったメディアを選ぶこともデザインです。仕事や人生におけるはかりごとはキャリアデザインと呼ばれます。
デザインの仕事とは、はかりごとを引き受け、他人の代わりに悩んであげることです。悩む代わりにお金を払うクライアントがいるのがアートとの違いです。
アート=デザイン=イノベーション
絵画における印象派の誕生は、絵の具がチューブに入り、外に出て絵を描けるようになったところから始まりました。テクノロジーは芸術の表現をも変えうるのです。現在、情報時代でメディアが変化し、それまで反射光で考えられていた表現が、モニターを通した透過光の表現に変わった「メディアアート」が登場しています。データマイニングやコンピュータサイエンスといった閉塞(へいそく)したテクノロジーを、造形言語を持った人間が外界につなぎ表現する、そんなアート=デザイン=イノベーションが未来を切り開いていくでしょう。
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先生情報 / 大学情報
武蔵野美術大学 造形学部 デザイン情報学科 教授 長澤 忠徳 先生
興味が湧いてきたら、この学問がオススメ!
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