ビジネスで結果を出している経営者とは?
ビジネスの正解がわからない時代
昭和・平成・令和と時代が移っても、ビジネス戦略の基本は変わることはありません。いかに消費者に選ばれる商品やサービスを生み出していくか、ということです。しかし、現在はその正解がわかりにくい時代だと言われています。
例えば、昭和の時代は「壊れない・性能がいい・安い」電化製品をつくれば売れました。消費者が情報を得るのはテレビや新聞などに限られ、ライフスタイルもある程度決まっていたので、どのようなものをつくればいいか、答えがはっきり見えていたのです。ところが現在は、一人ひとりの好みが多様化し、ネットやSNSでさまざまな情報が飛び交い、何が売れるかを見通すことが難しくなりました。
GoogleもFacebookも新しい企業
また、国際的に、企業の経営がスピード感を持って変化しています。世界で最も利益を上げている企業はGoogleですが、創業は1998年です。同じように世界トップクラスのFacebookも若い企業です。このように、短期間に大企業が生まれ、新しい商品やサービスが生み出されています。しかし、その寿命は短く、すぐに新しい商品やサービスに更新されていくのが現代です。もはや1つの商品が長い間売れ続けて、企業が安定して利益を得られる時代ではないのです。
失敗を許すリーダーシップ
では、正解が読めない現代において、どのような経営者が求められているのでしょうか? それは、「私には正解がわからない」と公言できるリーダーです。そして、社員にやる気を出させるために「誰にも正解はわからない。だから、たくさん失敗をして、その中から正解を見つけて選び取っていこう」という言葉がけと姿勢を示すことが求められているのです。
論理的な考えに基づいた失敗であれば、それを会社が許すことで、社員も失敗を恐れずにチャレンジしていけます。ビジネスのスピード感が増す現代では、そのような企業が結果を出しているのです。
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先生情報 / 大学情報
中京大学 国際学部 国際学科 教授 永石 信 先生
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