成功した人たちの共通点から社会での新しい生き方が見えてくる
ゼロからアイデアを生み出すプロデューサータイプ
スティーブ・ジョブズがわかりやすい例ですが、世の中には自分で思いついたアイデアを具現化し、成功する人がいます。そのような、ゼロからアイデアを生み出し成功した人を「プロデューサータイプ」と定義し、どのような共通点があるかを探っていく学問が「プロデュース学」です。
教育において、知識を身につけるというのは比較的簡単なことですが、アイデアを形にする能力を得ることはかなり困難です。そこで、世界中にいるプロデューサータイプの人々のデータを集め、どのような人が成功するかが研究されています。
革新的なアイデアを実現するためには
プロデュース学の研究は、プロデューサータイプに当てはまる人たちにインタビューして、データを集めることが主な手法です。データを集めることで、プロデューサータイプの人たちにある共通点が見えてきました。主な共通点としては「トラブルを恐れない人」「思い込みの強い人」「素直な人」が挙げられます。また、斬新(ざんしん)な商品やシステムを作り成功した人の中には、現代の社会制度が自分に合わないと自覚している人が多いということもわかりました。言い換えれば、学校や会社などの組織からドロップアウトした人たちを排除するような世の中では、新しいものは出てこないのです。
独自の価値観を築くことが大事
現代では、優れた人やルールをモデルにした社会が作られ、その社会に合わせるという生き方が主流です。ただし、社会はどんどん変化していきます。例えば、Aという世界に合わせて必死に努力をしても、すでにBやCの世界が生まれていて、それまでの価値観が通用しなくなるということもあり得るでしょう。このようなギャップは、ほかの人が作った価値観に合わせようとするから起こるものです。
独自の価値観や世界を作っていけば、能力を存分に生かすことができるようになります。プロデューサータイプの人は、まさに自分の世界を構築できる人材だと言えます。
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先生情報 / 大学情報
同志社女子大学 学芸学部 メディア創造学科 教授 川田 隆雄 先生
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