カナダ人は英語とフランス語を話すバイリンガル

カナダ人は英語とフランス語を話すバイリンガル

カナダはアメリカと違う文化を持つ国

カナダという国に、アメリカと同じようなイメージを持っているかもしれませんが、カナダはアメリカとは違う移民の歴史を持つ多文化の国です。移民の出身国はさまざまで、いくつもの人種や言語、信仰を背景として成り立っています。中でもトロント、モントリオール、バンクーバーは大都市なので、たくさんの文化が入り乱れています。隣接するアメリカの影響も大きいため、カナダ独自の文化を守る意識を強く持っています。世界の音楽を自由に流せる日本のラジオ局とは違い、放送する音楽の30%程度は自国のものでなければならないといった規制もあるのです。

英語とフランス語のバイリンガルの国

公用語とは、公の場で用いることが認められている言語です。カナダは公用語として、英語とフランス語の2つを認めています。住んでいる街によって英語圏とフランス語圏があり、例えばケベックはフランス語、モントリオールは英語が主に使われています。生活の中でどちらも学べる環境にあるので、多くの人が両方の言葉を話すことができます。英語圏に住んでいてもフランス語の学校に、フランス語圏でも英語の学校に自由に通えるので、英仏両方の言語をきちんと身につけることができるのです。

英語とフランス語が必ず並ぶカナダの看板

公用語が日本語だけの日本人にとって、言語が複数ある生活はピンとこないかもしれません。公用語が2つであることは、街の看板にも表れています。日本では日本語の表示の下に外国語が書かれている場合、その多くは観光客のためのものです。それに対し、カナダのフランス語圏ではフランス語が大きな文字で書かれ、英語でも小さく書かれています。これは観光客に向けてではなく、国内の人に向けてのものです。もちろん英語圏では英語で大きく、フランス語で小さく書かれていますが、カナダではこれが当たり前なのです。
またお菓子などの商品パッケージも片面に英語で、もう片面にフランス語で書かれています。これは両方を表示することが法律で決められているためです。

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中京大学 国際学部 言語文化学科 教授 クリストファー・アームストロング 先生

中京大学 国際学部 言語文化学科 教授 クリストファー・アームストロング 先生

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英語学

メッセージ

高校時代には、自分が興味を持ったことをどんどん追いかけてほしいと思います。けれども大学に入る前には、その興味の中のどの分野に進みたいかを考えることが大切です。英語は講義以外でも学ぶことができます。例えばアメリカやイギリス、カナダなど外国に関する知識や、国ごとの英語の違いを調べると、英語の楽しさが実感できて学ぶ意欲が増すと思います。

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