海外で働くために、国際的なお金の動きを見てみよう!
少子高齢化社会で需要が高まる国際商学
現在、日本は少子高齢化で働く人口が減っているため、国内の需要を考えるだけではビジネスが成り立たず、海外に進出していく企業が増えています。海外勤務、特に海外で業務をするにあたって重要なのは、一般的な英語力のほかに、専門用語をしっかり使えることです。現地で自社の製品を売るにあたって交渉、調整していくためには、海外ビジネスのための専門用語を理解し、使いこなすことが必要だからです。国際商学は、このようなビジネスの一つひとつのやりとりから国際経済の大きな流れまでを対象として考えます。
お金は企業にとって血液のようなもの
海外、特にアジア圏に進出している日本企業を見ると、現地駐在員として働く日本人は、経営管理業務、特に財務・会計担当が多いのです。なぜ海外勤務のスタッフに財務・会計担当者が多いかというと、お金の流れは企業にとって血流のようなものなので、現地の人に任せず、日本人のスタッフを配置してきちんと把握すべきだと考えるからです。
会計とは、売り上げや利益を見ながら、どこか具合が悪い部分はないかと診断を行い、業績の予測を行うものなのです。国内で力を発揮したビジネスを、海外でも応用できるようにビジネスモデルをつくり、国際的なビジネスへとつないでいくことが求められます。
非営利団体の会計は国際商学の一つの特色
実は、グローバル企業以外にも、病院や大学といった非営利団体のビジネスモデルやお金の流れが、国際的に注目されています。一般に、利益のたくさん出る病院や大学にいい印象は持たれないものです。海外の研究で、病院の利益は少なすぎても多すぎてもだめ、という結論が出ています。日本の大学では、教育・研究にコストをかける大学ほど寄付や資金を多く集められるという結果があります。医療・介護業界や教育業界の経済規模はとても大きく、その国の経済発展を示す指標となると考えられ、国際的に注目される研究対象になるのです。
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先生情報 / 大学情報
横浜市立大学 国際商学部 国際商学科 教授 黒木 淳 先生
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