引っ張っていく力だけが「リーダーシップ」じゃない!
自分のコミュニケーション能力を伸ばす
「リーダーシップのある人」と聞くと、周囲をグイグイ引っ張っていく人をイメージする人も多いでしょう。実際は、人と人をつなげたり、チームをまとめたりする力を持つ人もリーダーといえます。
自分のコミュニケーション能力がどの程度なのか、客観的に知ることはとても大切です。そして、コミュニケーション能力やリーダーシップ能力を伸ばす効果的な手法のひとつに、人間関係トレーニングがあります。例えば、「旅行のお土産を買う」といったミッションを数人のチームで行います。限られた情報を共有しながら、時間内に目的の店を探して、お土産を買うのです。チームで問題解決する過程を通じて、体験的にコミュニケーションとは何かを発見します。
人間関係に必要なスキルと多様な価値観
このトレーニングでは、チームで情報を収集して整理し、選択することが必要です。机上で学んだ理論を実践しつつ、協力やコミュニケーションの難しさを知る機会にもなります。いかに相手の話を聞いていないかに気づき、効果的にコミュニケーションするには何が必要かも実体験として見えてくるのです。ほかに、演劇を使ったトレーニングもあります。いろいろな役柄を演じることで、多様な価値観に気づくことができます。
生きていく力を育む
ディベートも、コミュニケーションの能力向上に有効です。特定のテーマにおいて、自分の考えとは関係なく、否定側あるいは肯定側に分かれて討議します。そのため事前に調べ、論理的に考え、相手が納得する証拠を用意することも必要です。また、相手の意見を聞いて理解し、的確に答えること、ジャッジを納得させることを学びます。これらは、実社会で生かせるスキルとなるでしょう。テーマは、家族やジェンダー、女性のライフステージ、福祉など多岐にわたります。
幅広い視点と多様な情報を得て自ら解決していく力、人間関係を築くコミュニケーションの力は、人が生きていく上でとても大切なものとなるのです。
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先生情報 / 大学情報
椙山女学園大学 人間関係学部 人間共生学科 ※2024年4月開設 教授 吉田 あけみ 先生
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