講義No.10156 経営学・商学

数字で伝え、数字を読み解く「会計」は面白い!

数字で伝え、数字を読み解く「会計」は面白い!

「数字」でより具体的に伝える

例えば、「私は背が高い」と伝えたい時、どのように説明しますか? あなたとほかの人が並んでいる写真を見せるのも一つの方法ですが、「180cmです」という数字を用いれば具体的に伝えることができます。他者と比較する時も、日本人の平均身長を示すことで、より相手に納得してもらえるでしょう。企業も同様で、言葉やイメージだけではその企業を理解することはできません。企業の実態や実状を「数字」を用いて、お金の面から具体的に示すものが「会計」です。

「数字」が企業を動かしている

会計とは企業の売り上げや利益といったお金の出入りを記録することで、企業にとっての「家計簿」「お小遣い帳」のようなものです。会計を通して、その企業が「もうかっているか」「財産はいくらあるか」などを知ることができます。
さらに、企業はその数字をもとに自社の経営を客観的に評価・分析して、成長するためにはどうすればいいかを考えます。また、他社の経営状況を評価して、優良な取引先を選定したりします。つまり、会計は企業の履歴書であり、戦略や方針を決定する指標となっているのです。「企業は数字で動いている」と言っても過言ではなく、会計の知識は経理や財務だけでなく、営業や購買など、さまざまな部署で重要視されています。

「数字」には背景がある

数字を評価・分析するためには、背景を読み解く定性的な視点も必要です。例えば利益が減少傾向でも、その企業を取り巻く国内・世界の経済環境、業界・社会の情勢などと照らし合わせて厳しい状況にあるならば、評価は変わってくるでしょう。数字はさまざまな要素が関連して表れる結果であり、そこには結果を導き出した背景があります。数字という定量的な分析と、背景を読み解く定性的な分析によって、企業はより有益な情報を得ることができます。そのためには経営や会計はもとより、経済学、社会学、心理学といった知識も必要であり、企業・社会ではこうした幅広い視野を持つ人材へのニーズが高まっています。

※夢ナビ講義は各講師の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。

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先生情報 / 大学情報

京都女子大学 現代社会学部 現代社会学科 准教授 掛谷 純子 先生

京都女子大学 現代社会学部 現代社会学科 准教授 掛谷 純子 先生

興味が湧いてきたら、この学問がオススメ!

会計学、経営学

先生が目指すSDGs

メッセージ

企業や自治体などの組織の経営は、経済学、社会学、心理学などとも関連があります。京都女子大学の現代社会学部は、これらの関連する学問領域で構成されているのが特徴の一つです。さまざまな視点と幅広い視野から「生きた経営」を学び、探究していくことができます。
やりたいことが決まっている人は、ぜひその夢を実現できるよう頑張ってください。まだ何がやりたいか決まっていない人も、この学部ではいろいろなことが学べるので、学びながら見つけていくこともできます。あなたもぜひ、一緒に楽しく学びましょう。

先生への質問

  • 先生の学問へのきっかけは?
  • 先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

京都女子大学に関心を持ったあなたは

京都・東山の麓にキャンパスが広がる京都女子大学は、全国各地から学生が集まる全国型の女子総合大学です。
清水寺や三十三間堂、京都国立博物館などが徒歩圏内という場所にあり、京女生たちは歴史と文化の息づく環境の中で学生生活を送っています。各学科に様々な資格取得課程を設置。新たにキャリア教育も展開し、一人ひとりの夢の実現をサポートしています。京女生曰く「京女は居心地がよく、まじめが恥ずかしくない大学!」。未来の自分への一歩を、そんな京女で歩みだしませんか。