すでに社会に不可欠となった、「データサイエンス」の成果
データが大事な資源となった時代
これまでの世界では、金(きん)や石油が価値のあるものとして、経済の中心となっていました。しかし今では、その価値あるものがデータに替わりつつあります。このことに早く気がついたのは、インターネットの時代が来ると考え、パソコンのOS(基本ソフト)を作り始めたビル・ゲイツやスティーブ・ジョブズのような人たちです。
インターネットが一般化することによって、オンラインショップやネットの情報検索機能などが発達し、現在では「GAFA(Google、Amazon、Facebook、Apple)」と呼ばれる、情報を扱う企業が大きく成長しています。
データとAIの融合
こうした企業は、ネットを使って集めたビッグデータを顧客情報とひもづけることによって、ビジネスを広げています。この20年くらいの間に、こうした「データサイエンスがビジネスになる」という認識が浸透してきました。例えば、ある人物のショッピングの履歴や移動履歴など多面的な情報を集めると、こういう人物はこういう購買行動を取るというマーケティングができます。そこには、AI(人工知能)をはじめとする各種ソフトや計算・情報集積を担うハードのコンピュータの発達も重要な役割を果たしています。膨大な量のデータを処理するには、コンピュータの情報処理能力が不可欠であり、どれが重要なデータなのかなどの取捨選択までAIが判断することで、ビッグデータがより活用しやすくなってきています。
あらゆる業種で使われているデータサイエンス
データサイエンスの利用は、現在ではあらゆる分野に及んでいます。例えばスポーツの分野では、アスリートの筋力など個人データを計測してその選手に合ったトレーニングの効率化に生かしたり、映像を解析してデータ化することでチームの特性を分析し、それを戦略に応用したりするようになってきています。観光、気象、企業、交通など、デジタル化した情報は、さまざまな分野の情報と結びつけやすく、そうすることでより役立つものとなっていくのです。
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先生情報 / 大学情報
立正大学 データサイエンス学部 データサイエンス学科 教授 北村 行伸 先生
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