AIによるSNS分析で、より現実的なマーケティング・未来予測を!
ChatGPTでSNSを分析
今は多くの人が、SNSに意見や文句などをつぶやいています。そこはまさに情報の宝庫です。そのSNSを、ChatGPTなどの人工知能(AI)を使って分析して活用することで、社会や企業にとって役立つシステムを作ることができます。
例えば、SNSのつぶやきのなかから意見を抽出し、その傾向や重要な意見を見いだすことでサービス改善を行います。AIを活用すれば、人間では処理できないような大量の情報の中からヒントやチャンスを見つけ出すことができます。
SNSは社会の鏡
SNSは社会、人々の状況を理解することに役立ちます。それを利用することで未来予測も可能になります。未来予測でわかりやすいのは「株価の予測」です。株価はこれまで、過去の数値データのパターンによって予測されていました。しかし実際には、政治や経済、世界市場といったさまざまな情報も含めた予測が必要です。そのため、SNSとそれらの情報も合わせて分析します。市場の動きはSNSにも現れます。市場が荒れて経済などの不安材料が多くなると、負の感情のつぶやきが増えます。人は感情が起きてから行動を起こすものです。SNSで人々の感情を読み取ることで、先を予見できます。
また、「需要予測」も各種メーカーの生産計画に関わることからニーズが高く、これもSNSや株主情報といった情報を分析して先読みすることが可能です。
AIを使いこなす時代へ
SNSは、現実にある人間の社会行動の現れです。それを数値的に分析することで、マーケティングや社会科学に活用できます。ただし、未来予測に絶対はありません。より現実に近い予測をするにはどんな情報が必要か、何が足りず、どんなもので補えるかを検証することが大切です。
コンピュータやITが必須になったように、今後はAIが欠かせない時代になります。AIをどう活用するのか、その試行錯誤が日本の未来につながります。こうした情報を扱える人材の不足が顕著であり、人材育成も急務となっています。
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先生情報 / 大学情報
明治大学 総合数理学部 ネットワークデザイン学科 教授 櫻井 義尚 先生
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