「eラーニング」で成績は上がるの?
eラーニングは単なるドリルじゃない
教育の分野で、パソコンやタブレット端末、スマートフォンを使った「eラーニング」の利用が急増しています。eラーニングは単に問題を解くドリルのようなものとイメージされがちですが、学習効率を上げるツールでもあります。例えば、解答の傾向をデータ化することで弱点と考えられる単元を重点的に学習できますし、あらかじめeラーニングでテストを受けておけば、自分の弱点を把握したうえで授業に取り組むことができます。また、それらのデータを教師も参照することで、各生徒の学習状況に応じた指導を行うことができます。
自分に合った勉強法がわかる!
勉強が苦手な人は、うまく学習リズムが作れていないことが多いです。そこで、学習パターンの違いによる成果を見て、授業型の学習がいいのか、一人でコツコツ学ぶ方がいいのかなど、自分に合った勉強法を知ることができます。そうした点からeラーニングにはボトムアップ(底上げ)の効果が見込まれています。また、気軽にハイレベルな問題に触れることもできるので、身近に学力に見合った学習環境がない学習者にとっても大きなメリットとなります。
めざすはITサービスの連携
同じeラーニングでもシステムごとに搭載されている機能が異なります。だからと言って複数のシステムを使い分けると連携性に欠け、学習データが別々に保管されてしまいます。これはほかのITサービスでも直面している課題で、ある程度ベースの技術は同じものを使用するという規格化が世界的に進められています。実現すれば、異なる目的のシステム間の連携も容易になるでしょう。
各分野ともデータを得る技術自体はかなり確立しています。例えば路線バスの位置情報を知るのも、心拍数などの健康データを取るのも、根幹技術はeラーニングとさほど変わりません。異なるジャンルのシステムをうまく組み合わせることで、今まで想像していなかった、複合的なITサービスができる可能性もあります。
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先生情報 / 大学情報
公立千歳科学技術大学 理工学部 情報システム工学科 准教授 山川 広人 先生
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