講義No.11925 経営学・商学

企業の経営者が一番大切にすべきことは何?

企業の経営者が一番大切にすべきことは何?

企業経営とリーガルマインド

日本は契約社会であり、日常生活の様々な場面で法律と関係しています。一方で、絶対的な「正解」が存在するとは限らず、自己防衛のためには、法律的に物事を考える力(リーガルマインド)を養うことがとても重要です。企業経営においても、法律を理解することは自社の利益を守り、持続的に成長させ、そして企業価値の向上を実現すると同時に、コンプライアンスやガバナンスの徹底のためにも必要不可欠です。

企業経営とステークホルダーとの関係

企業経営は株主をはじめとするステークホルダーとの共存共栄が、熾烈な競争を勝ち抜き、持続的に成長していくためにとても重要です。株主、従業員、顧客、取引先、債権者、地域社会、行政といったステークホルダーとの円滑な関係の構築が経営者にとって最も重要な仕事であり、かつ、最も頭を悩ませる仕事になります。例えば、企業の利益をどの様に配分するのか。株主のために配当還元をするのか。あるいは、ボーナスや給料アップ等により従業員に報いるか。更には、顧客のために値下げや利益還元セール等を行い、ライバル企業との差別化を狙うか。将来を見越して新商品開発のための先行投資を行うか。また、地域社会のために、美術館の設立等文化の育成支援、森林植樹等の環境保全、あるいは人材育成のために奨学金基金等を設立するといった社会貢献活動を行うか。経営者は企業の置かれている状況に応じて、様々な選択肢の中から即時に優先順位を判断し、適切な判断をしていかなければなりません。

持続的成長のための経営課題

時代の変化やテクノロジーの進展に伴い、人々の働き方や企業を取り巻く環境は刻々と変化しています。働き方改革は企業に対して長時間労働の是正や非正規雇用も含めた同一労働同一賃金の実現を促し、新型コロナウィルスの流行はテレワークという勤務形態を促進しています。コンプライアンスを徹底し、ガバナンスを強化しながら持続的成長を実現するために、経営者は様々な経営課題を突きつけられ、そして解決策を見いだしています。

※夢ナビ講義は各講師の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。

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先生情報 / 大学情報

帝京平成大学 人文社会学部 経営学科 経営コース 教授 鈴木 祥司 先生

帝京平成大学 人文社会学部 経営学科 経営コース 教授 鈴木 祥司 先生

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先生が目指すSDGs

メッセージ

高校生の時は、いろいろな物事に対して、実体験を増やしてほしいと思います。経営学を学ぶためには、世の中の動きを理解することが必要です。そのため、社会の出来事や課題に関心・好奇心を持ち、何か興味を引かれるテーマが見つかったら、本やインターネットで調べるだけでなく、自分自身で実際に経験してみましょう。そして将来、自分が挑戦した経験とともに、友だちをたくさん作ってください。社会働く際には、様々な人との関わり合い、支え合いがとても重要です。高校時代になるべく多くの価値観に触れて欲しいと思います。

先生への質問

  • 先生の学問へのきっかけは?
  • 先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

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「実学の総合大学」、帝京平成大学。
首都圏の4つのキャンパスには、あなたの学びたい思いに応える医療からグローバルまで5学部18学科の学びがあり、約10,000人の学生が学んでいます。各キャンパスでは“実学”を徹底的に重視した教育や実践の場を用意。地域の医療や暮らしに関する拠点となる施設・環境を整え、学びに応じた実学教育を展開。学生は実習を積み重ね、キャリアに直結する実践能力を身につけます。