マルチメディアデータ解析でSNSからお宝情報をゲット!
SNSを解析
TwitterやインスタグラムなどのSNSには、世界中の人々が投稿しています。ひとつひとつの投稿は特別な意図のないものがほとんどですが、これらの膨大な量のデータをうまく解析し、有効活用しようという研究が行われています。SNSのデータ解析で活躍するのが、画像や音声、テキスト、位置情報などさまざまな情報を統合的に解析する「マルチメディアデータ解析」です。例えば画像データだけでは不確かな場合でも、ほかのメディアの情報を組み合わせることで、より正確な情報を得ることができます。
画像認識などへの活用
誰か一人による投稿では真偽のほどが定かではありませんが、数人が同じ内容の投稿をしている場合は、信頼性が高いと考えられます。そこで、過去一定期間の投稿すべてから、同じ地点で複数投稿されている情報をピックアップして、どのようなものがあるのかを調べます。例えば、姫路の同じ地点で撮られた城の画像に「姫路城」というタグが付いていれば、それらの画像は姫路城であるとわかるので、画像認識でAIに学習させる素材として利用することができます。また、いろいろな地点に設置された気象センサの温度や雨量などのデータと、その地点で撮られた屋外写真の空の画像との関係性を学習させておき、気象センサのデータの値から、そのときの空の様子を予測するといった活用方法もあります。
マルチメディアデータ解析による新しい試み
さまざまな出来事についての投稿者ひとりひとりは、街頭に設置されたカメラのような働きをしているとみなすことができます。投稿データをリアルタイムで解析すれば、出かけたい場所の天気や、訪れたい店の混雑具合など、生活に役立つ情報を得ることが可能です。
マルチメディアデータ解析が有用なのはSNSの投稿データだけではありません。例えば、既存の多様な広告を集めて解析し、どのような画像や文章なら人に訴えられるものができるかという研究など、いろいろな分野での活用が期待されます。
※夢ナビ講義は各講師の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。
※夢ナビ講義の内容に関するお問い合わせには対応しておりません。