遊びと創造! ゲームを作る経験が人を豊かにする
オリジナルの「ゲーム」を作ろう
表現文化論の一環でオリジナルのカード/ボードゲームを作るという取り組みがあります。出来上がった作品はコンペティションに応募して評価を受けます。過去には企業から商品化の打診を受けた作品もありました。
ゲーム制作から学べること
ゲームの制作は、4人一組のチームで行われます。まずは先行して販売されているいくつかのゲーム作品を教材として実際にプレイし、面白さの本質を言語化していきます。それをもとにディスカッションを重ねてゲームのコンセプトを固めていきます。
例えば、ひらがな五十音を使った五目並べのようなゲームが制作されました。これは、二者が交互に一つずつ文字の駒をマスに置いていきますが、縦横斜めでそれらのマスが連結したときに、意味のある単語にならないようにしていくゲームです。一見すると単純ですが、盤面が進むほどに置ける文字が限られてしまい、ゲームのデザインに戦略性があることがわかります。
こうしたゲーム制作を通じて、協力、相談しながらひとつの作品を完成させていきます。ここでは多角的な意見の交換によって客観性や批評性も学べます。また、デザインの必然性や法則性を考える習慣がつき、身近なものすべてから「どのような意図でその形や色なのか」を洞察できる深い感性が生まれます。
ゲームを通して人とつながっていく
ゲーム制作を課題とした学びのプロセスはさまざまな展開が考えられます。例えば、学生向けのコンペティションだけでなく卒業制作フェスなど発表の場を企画することや、実際に作品を手に取って遊んでもらう機会を増やしていくといったことです。人からの反応を機に地域とのつながりを深めることや、学生同士の交流や在校生と卒業生、学生とゲームクリエイターなど、ゲームを通した関係性を構築することで、多様なコミュニケーションが生まれてくることも期待できます。ゲーム制作は制作者が作ることだけで終わらない、開かれた可能性のある表現なのです。
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大正大学 表現学部 表現文化学科 ライフデザインコース 講師 ヨシムラ ヒロム 先生
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