演奏するプログラミング「ライブコーディング」の世界

演奏するプログラミング「ライブコーディング」の世界

ライブパフォーマンスとしてのプログラミング

プログラミングは無味乾燥でつまらないものだと思っていませんか? でも、実際はそんなことはありません。プログラミングは創造的で楽しい自己表現のための手段なのです。ここでは、「ライブコーディング」という、楽器を演奏するようにプログラミングを用いて、音楽や映像を用いてパフォーマンスする表現手法を紹介します。

テクノロジーによる音楽の最新形態

音楽は常に最新のテクノロジーの力を借りて発展してきました。古くはテープレコーダーに記録された音を用いて作曲したり、シンセサイザーなどの電子楽器を用いて音楽を創作したり、コンピューターが登場して以降はプログラミングで音楽を創作したりといった試みが行われてきました。
2000年代に入ってコンピューターの処理能力が向上するにつれて、ラップトップコンピューター1台でリアルタイムに音楽を即興的に演奏できるようになりました。この手法をさらに追求して、プログラミングする様子を観客に見せながらその場で音楽や映像を用いて演奏する「ライブコーディング」という表現手法が生まれました。

思い描いた理想を超える表現

何かを創造する場合、ある程度の理想を思い描いてから手を動かすことが多いのではないでしょうか。そのときの手段としてコードやプログラミングを使うと、狙っていた以上の表現が偶然生まれることもあります。それは「創作」ならではのおもしろさであり、喜びと言えるでしょう。
「楽器」となったコンピューターを今後どう扱っていくのか、それを考えるにはコードやプログラミング、音楽や映像などだけでなく、工学をはじめ幅広い分野が関連してきます。そのそれぞれの分野で進められている研究が、将来の「ライブコーディング」を変えていく可能性は決して少なくありません。

※夢ナビ講義は各講師の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。

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先生情報 / 大学情報

前橋工科大学 工学部 建築・都市・環境工学群 准教授 田所 淳 先生

前橋工科大学 工学部 建築・都市・環境工学群 准教授 田所 淳 先生

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メディア表現学、音楽学、情報工学

メッセージ

あなたは「プログラミング」に対してどのようなイメージを持っていますか? 「難しい」「自分には無理」「つまらない」というネガティブな印象を持っている人も多いのではないでしょうか。しかしプログラミングは本来とても創造的で楽しいものです。「ライブコーディング」とは楽器を演奏するようにプログラミングでパフォーマンスする表現形態です。この講義をきっかけに、ぜひプログラミングは楽しくてクリエイティブなものだということを感じてください。

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