商品開発のアイデアは、消費者を知ることから生まれる!
消費者のニーズを分析する
新しい商品を開発するためには、まず、消費者のニーズがどこにあるかを調査して分析し、具体的にどのような商品にするのかを設計して、どういったネーミングやパッケージで世に送り出すのか、そして広告戦略や店頭キャンペーンをどのように展開していくのかを企画する必要があります。中でも重要なのは、最初の消費者のニーズの分析です。最近は、消費者自身が参加する形での商品開発の試みも行われています。
学生たちが自らのニーズを分析
2024年1月下旬にカンロ株式会社から発売された「#チョコじゃねーよアメだよ」は、産学連携によって生まれた商品です。最初の分析にあたっては、企画に参加した学生たちが自分たち自身のニーズを調査して、高校生や大学生の間には「チョコレートを手作りはしないけれど、プチギフトは渡したい」という意識があると分析しました。そして、学生たちによるさまざまな側面からの検討の末に、アメの製造が得意な同社の強みを生かして「チョコレートの風味を長く楽しめるキャンディ」を作り、リボンをつけるとプチプレゼント風にできるコンパクトなパッケージにまとめて、バレンタインデーからホワイトデーにかけての限定商品として販売するという戦略がまとまりました。
ネーミングはアイデアの千本ノックで
印象的なネーミングは、発案者の学生がコンビニで商品棚を眺めていた時に、非常にとがったネーミングがなされた同社の別の商品を見かけたことがきっかけでした。消費者の目に留まるようなとがった商品名を、あまり固くなりすぎずに考えようと学生たちが思いついたアイデアを次々と口にしていくうちに、商品のコンセプトにもぴったりなこの商品名が誕生しました。
実際に商品開発を行う際に、普段の生活はとても重要です。買い物をしている時に、「どうしてこの商品はこういうネーミングで、こういう形で販売されているのだろう?」と観察して分析することの積み重ねが、商品のアイデアを考える上で必ず役に立つのです。
※夢ナビ講義は各講師の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。
※夢ナビ講義の内容に関するお問い合わせには対応しておりません。
先生情報 / 大学情報
専修大学 商学部 マーケティング学科 教授 増田 明子 先生
興味が湧いてきたら、この学問がオススメ!
商品開発、商学、経営学先生への質問
- 先生の学問へのきっかけは?