コンピュータシステムを駆使して人間の知識獲得をサポート!

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「楽しい」授業は成績も上がる

デジタルデバイスを使う生活が日常となる中で、ICTやIoTによる「学習支援システム」を活用する場面も増えています。学校ではデバイスを使った授業が当たり前となり、センサとリンクさせて実験データを自動アップロードでグラフ化することや、個人の習熟度に合わせてAIが問題を自動生成するドリルなども活用されています。そうした体験型授業は楽しく学べることから記憶に残りやすく、成績向上に役立ちます。ただし、特定の単元にしか使えないソフトウエアも多くあります。情報の管理のしやすさという点からも、一つあれば教科全体をカバーできるような仕組みが求められています。

「うまくなる」とは

新たな知識の獲得という点では、何かが「うまくなる」ことも学習の成果の一種です。芸術やスポーツにおける技能を定量的に把握できれば、効率よくスキルアップできる可能性があります。例えば歌の場合、先生の声を音響分析して、腹筋の使い方といった生体情報も併せて照らし合わせます。絵画では、先生が描いた線を記録して、手の動かし方を分析するといった具合です。ただし、具体的に体をどう使えばいいのか、デジタルのみで正解までの道筋を指し示すのは難しいものです。特に芸術方面はオリジナリティも大事ですから、そこは人間の教師の出番と言えます。

スマホを活用したフレイル予防

一方、こうした技術は知識が失われていく過程にも役立てることができます。高齢になると徐々にうまく歩けなくなりますが、歩行の上下運動を加速度センサで計測すると「フレイル(加齢による衰え)」との関係性が見えてきます。病院で認知機能の検査をすると大がかりですが、スマートフォンで簡単に兆候がつかめるなら、予防の一助になります。
プログラミングを小学校から習って来ている世代も増えて、今や簡単なアプリケーションなら自分で作れるようになりました。あとはアイデア次第で、困る、不便と感じたらそれを自分で改善できる時代になっていくでしょう。

※夢ナビ講義は各講師の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。

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先生情報 / 大学情報

信州大学 工学部 電子情報システム工学科 教授 香山 瑞恵 先生

信州大学 工学部 電子情報システム工学科 教授 香山 瑞恵 先生

興味が湧いてきたら、この学問がオススメ!

教育工学、知能情報学、学習支援システム

先生が目指すSDGs

メッセージ

教育工学や学習支援の分野はまだ新しく、誰も手を付けていないことがたくさん転がっています。アイデア一つでどんどん新しいものが作れる、チャレンジしがいのある分野です。何かアイデアを思いつくには、さまざまな体験をしておくことです。それも単なる消費者で終わるのではなく、こうなったら面白い、使いやすいというのを自分なりに想像していくのです。そういう習慣を積み重ねておくことが、いずれものづくりに役立ちます。一緒に新しいワクワクを作りましょう。

先生への質問

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  • 先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

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信州大学は、人文・教育・経法・理学・医学・工学・農学・繊維の8学部からなり、すべての学部に大学院が設置されています。教員は約1千人、在学生数は約1万1千人で、世界各国からの留学生約400人も意欲的に学んでいます。
松本、長野、上田、伊那に位置するいずれのキャンパスも、美しい山々に囲まれ、恵まれた自然のもと、勉学にも、人間形成の場としても、またスポーツを楽しむにも最適の環境にあります。さらに、地域との連携がきわめて良好であり、地域に根ざした大学としての特色も発揮しています。