マンガを描くために必要なことって? アイデアの出会い方を探る
創造のために必要なもの
マンガを描くためには、絵が描けるといった技術そのものはもちろん大事ですが、創造をする際のきっかけとなる「クリエイティブマインド」と、作品を発表するための場所が必要です。マンガ家をめざしている人の中には、絵は得意なのに「どうしてもアイデアが浮かばない」と悩んでしまう人は少なくありません。一方で、マンガやアートの世界には『鉄腕アトム』や『火の鳥』など数々の名作を生み出した手塚治虫や、晩年になっても精力的に創り続けた絵師・葛飾北斎といった存在もあります。文献を通して彼らの人生を知り、作品を読み解くことで、アイデアや創造の動機が、どのように生まれるのか、それらに気づく事ができるかもしれません。
多様化する発表の場
もう1つ大切なのは、発表をするための「場所」です。描いたマンガを出版社に持ち込む、あるいは賞に応募してマンガ家になり、そこから雑誌連載をして単行本化するというルートが、一般的な成功例であると言えます。他方で、近年ではSNSを通して自ら作品を発表したところ、編集者の目に留まるケースや、自主制作による本やグッズをイベントなどで自ら販売するケースも増えています。作品を発表する新たな場所と、方法や手段が増えたことは、作家にとって大きなメリットであると言えるでしょう。
考えることが作品の幅を広げる
マンガを描く上で大切な「アイデア」が出ないと考え込んでしまう人の中には、自ら取材へ行ったり、文献を探したり、読書をしたりといった「インプット」のプロセスが不十分であるのかもしれません。あなたの体験によって得た情報は、作品の幅を広げることにつながります。一方で、その情報をそのまま「正しい」と受け入れるのではなく、常に疑問を抱き、検証することも重要です。その結果、導き出した結論を「私はこう思った」として発信しながら、作品をアップデートさせることが大切です。
※夢ナビ講義は各講師の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。
※夢ナビ講義の内容に関するお問い合わせには対応しておりません。