ピアノが弾けるってどんなこと?

ピアノが弾けるってどんなこと?

~なぜ、ピアノなのか?~

教職に就こうと考えている人、特に小学校教諭、幼稚園教諭をめざす人の中には、「ピアノが弾けない」という問題意識を持つ人が少なくありません。小学校も低学年の担任になると、授業として音楽を担当する場合がありますし、幼稚園では、ピアノを弾きながら子どもと歌を歌う先生の姿をよく見かけます。小学校と幼稚園のいずれの教員採用試験の場合も、必ずといってよいほどピアノの試験が課せられます。では、なぜ数ある楽器の中で、ピアノがこれほど重視されるのでしょう。その理由には次の様なことが考えられます。一つは、ピアノは鍵盤を押さえれば音を出すことができるということ。そしてもう一つは、ピアノは指で押さえられる限りのたくさんの音を同時に出すことができるということ。メロディとハーモニー、この音楽を形成するふたつの要素を同時に弾き表すことができる楽器はピアノ(鍵盤楽器)以外ありません。言い換えれば、弾き易く、音楽の楽しさ、素晴らしさをたったひとつで表現できる楽器、それがピアノなのです。

~ピアノなんてこわくない~

教職を志してからピアノを始めた初心者が抱える悩みは、大抵「指が思うように動かない」、「楽譜が読めない」というふたつの点に集中します。しかし、このふたつは決して切り離して考えるべきものではありません。指を動かすということは、楽譜に書かれたことを的確に表現するということ。楽譜が正しく読める力、読譜力を身につけ、演奏表現に必要なテクニックを身につければ、ピアノなんてこわくない!
限られた養成期間の中でピアノ演奏技術を習得するためには、目的を持って、自身の習熟度に応じた課題を練習することが大切です。そして、一曲ずつ曲を仕上げていくごとに達成感が得られれば、それがピアノを弾く喜びと自信に繋がっていくでしょう。技術の習得は自己開発のひとつです。眠っている可能性を目覚めさせ、大いに拡げていきましょう。

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先生情報 / 大学情報

國學院大學 人間開発学部 初等教育学科 教授 髙山 真琴 先生

國學院大學 人間開発学部 初等教育学科 教授 髙山 真琴 先生

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メッセージ

演奏は、実はただ単に楽譜が音になったものではありません。楽譜に書かれた音楽を素敵と感じる心、そして、それを表現したいという欲求が音としてほとばしり出たものなのです。聞き手はその音を通して演奏する人の心を受け止めます。それを素敵と感じる心は演奏する人に届きます。心と心が響きあう、音楽がもたらす至福の瞬間です。そして、その様に感じ合える心を持つことこそ、将来、子どもたちの心を感じ、その可能性を拓いていく皆さんに大切なことなのです。

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140年以上にわたって、日本に関する教育研究を推進してきた國學院大學は、物事の本質を問い直す学びを大切にしてきました。6学部13学科を擁する現在は、未来の共生社会を創り出す人材の育成を目標に、各学問の立場から日本と世界への理解を深める学びを提供しています。既存の知を熟考し、新たな「知の創造」に挑む本学での4年間は、自身の自己実現や卒業後のキャリアで求められる人間力を涵養するための第一歩となるはずです。