大学で学ぶ音楽の魅力と楽しみ方

ピアノを含めた「楽器を演奏すること」について
西洋音楽は、人の声、所謂「うた」から始まりました。その後に音楽は楽譜に記され、声は複数になり、ルネサンス時代に器楽が出現し、バロック期にはそれが確立されました。中でも鍵盤楽器は複数の音を同時に発音ができる為、一台でメロディ、リズム、ハーモニーを奏でる事が可能になりました。
バロック期の、とりわけバッハの作品の楽譜を眺めると現代においても全く色あせる事のない音楽の重要な法則がちりばめられております。例えば、各々のフレーズの中での順次進行と跳躍進行との関連、重音における協和音程(3度、6度)で進行しているフレーズや、主要3和音(ⅠⅣⅤ)を始めとする和声進行、調性、カデンツ等です。これらをどう感じ取り表現するのかが重要なのです。
同じ楽曲を全く違う演奏に変化させる面白さ
ピアノは電子オルガンと違って音色を変化させるレバーは無く、自分自身で音色を作らねばなりません。鍵盤に触れる際に、指先のどの部分を使うか、手首や指の付け根の部分の緊張感をどう持続させ、どこで緩めるか、同時に発音する和音の中で強調する音、抑える音のバランスを考える等試行錯誤しながら学んでいくことが大切です。
楽器を演奏することや音楽を更に深めようとすると、曲の構成を俯瞰し、それぞれの場面に見合った音色を弾き分けることによって、楽曲に息吹が吹き込まれる面白さも学ぶ事ができます。単調だった曲に、まるで物語を読んでいるかの高揚感が生まれるのです。
演奏者自身が音程や音色を作るヴァイオリン等とは違い、ピアノは触れば音が出ると思われがちですが、打鍵する場所やそのスピード、体の使い方、残響を生み出すペダルの細やかな使い方等により、同じ曲を演奏する演奏者の数だけ違う演奏が生まれます。
大学で音楽を学ぶこと
大学で音楽、演奏を学ぶことに対するイメージはそれぞれだと思いますが、大学には自身が求める表現を具現化するための知識や技術を学ぶ多くの場が存在します。
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