実はさまざまな仕掛けがあるネットショップの世界

実はさまざまな仕掛けがあるネットショップの世界

決め手はあなたのベネフィット!

インターネットにはさまざまなネットショップがあります。「楽天市場」などのサイバーモール(電子商店街)は電子商取引、つまり「eコマース」の一つです。
ネットショップでは、消費者は自らウェブページをスクロール・クリックしないと商品にたどり着くことはできません。さらに、その店で買うか買わないかを消費者は最初の8秒間で判断するとも言われます。つまり、ネットショップで大事なのはトップページであり、商品へとリンクしていくページ全体の構成です。
ネットショップで特徴的なのは、消費者のベネフィット(利益、恩恵)に訴えかける商品紹介です。「この商品にはこんな優れた特徴があります」よりも、「この商品は、あなたをこんな風に幸せにしてくれます」とアピールする方が、売れ行きがいいのです。

レビューは買い手・売り手両方にメリットが

実物を見ることができないネットショップは、いかに信頼感を持ってもらうかも重要です。消費者が商品購入の際によく参考にするのが、商品や店に対するレビュー(口コミ)ページです。ここの評価が高いと、消費者は安心して商品を購入できるわけです。
実は、レビューにはショップ側にとっても重要なメリットがあります。それはSEO(検索エンジン最適化)です。SEOとは検索したときになるべく検索結果の上位になるような工夫のことで、レビュー数が多ければより上位になる可能性が高いのです。

「買物難民」にこそ有効

家に居ながらにして買物ができ、商品が届くオンラインショッピングは、高齢者や障がい者、交通の便の悪い地域の住人といった、いわゆる「買物難民」と言われる人にこそ有効なサービスです。しかし実際は、多くの高齢者にとってパソコンを使用しての買物は現実的ではなく、使いやすい端末やシステムの開発・普及、パソコンへの心理的ハードルを下げるなど問題は山積みです。しかしだからこそ、そういった人たちに安心して利用してもらうことは、eコマース業界にとって大きなビジネスチャンスでもあるのです。

※夢ナビ講義は各講師の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。

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同志社女子大学 学芸学部 メディア創造学科 教授 関口 英里 先生

同志社女子大学 学芸学部 メディア創造学科 教授 関口 英里 先生

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情報メディア学

メッセージ

自分の好きなこと以外には興味がない、という若い人が増えているように思います。好きな分野を極めること自体は悪くないのですが、高校生のあなたにはまだおすすめしません。もっと見聞を広めた上で、本当に好きなことを見つけてほしいからです。文化は決して平面的ではなく、多面的、立体的なものだと言えます。さまざまな角度から見て、初めて全体像がわかることも多いのです。情報発信者をめざすなら、まずはいろいろなことに好奇心を持ち、いつもと違う視点から物事を考える練習をしてください。

同志社女子大学に関心を持ったあなたは

『Always rising to a new challenge(いつの時代も、新しきを生きる。)』
同志社女子大学は創立以来、常に時代の先駆けとなる新しい教育・研究に挑戦し、148年の歴史を歩んできました。キリスト教主義、国際主義、リベラルアーツを教育理念とし、学生一人一人が持っている才能を生かして、責任感を持って社会に貢献できる女性を育むことをめざしています。専門分野の研究のみならず異なる領域について学ぶことで、幅広い視野と豊かな発想、総合的な判断力を養うことを教育の基本に据えています。