看護師に求められるもの
看護師のお仕事
あなたは「看護師」という言葉からどんな人を連想しますか。注射、検査、採血などをテキパキこなす看護師、あるいは、患者さんの日常生活のお世話をしたり、気持ちに寄り添いながら支えるといったケアをする看護師。思い浮かべる姿はいろいろでしょう。実際、看護師は、その両方の面を持っています。
看護師の仕事は、注射や検査などの診療の補助をする役割と、患者さんと話をしたり、髪の毛を洗ったり、体を拭いたりといった日常的なケアがミックスされた仕事です。このようなさまざまな役割がありますが、一番大切にしているのは、患者さんを理解することなのです。
コミュニケーションとは
病気になったり、具合が悪くなったときに、弱気になったりした経験はありませんか。
患者さんは、何らかの病気を抱えています。動くことができなかったり、痛みがあったり、表面的には元気そうに見えても、つらい気持ちを抱えている人など、本当にさまざまです。誰かに気持ちを聞いてもらいたいと思っている人が多いのです。でも、人の気持ちを理解するのは、簡単なようで難しいもの。ここで、大切になるのが、看護師のコミュニケーションスキルです。
コミュニケーションとは、ラテン語を語源とする言葉で、「伝える」、「分かち合う」、「共有する」という意味です。コミュニケーションは人間関係のベースとなるもので、言葉のやりとりだけを意味しているのではありません。考えや感情の伝達をとおして、メッセージを理解し合うことを意味しているのです。
看護師が行うコミュニケーションの目的は、楽しい会話というよりも、患者さんの気持ちを受け取り、苦しさを共有し、理解し合うことです。看護師は単に会話が上手というより、患者さんに心から真剣に向き合って、患者さんが発するメッセージを上手に受け取り、フィードバックすることが大切です。
看護師は、専門技術の習得ももちろん必要ですが、それとともに、高いコミュニケーションスキルも求められているのです。
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