スポーツを職業にするには
スポーツを職業にしにくい日本
日本では本格的なスポーツ選手が育ちにくい環境にあり、またスポーツに関連する職業の啓蒙がきちんとなされていません。部活動にはげむ人は多いですが、学校卒業後もスポーツそのものを職業にする人というのは、本当に限られています。
実際、体育大学を卒業し、教員免許を取得した学生の中で、実際に教職に就くのは少数派です。これには、教職の空きが少ないという現実もあり、フィットネスクラブのインストラクターなどになる人もいますが、ほとんどが、スポーツとは関係のない一般企業に就職しています。
指導法は知っていても、マネジメントを知らない
仮に、フィットネスクラブのインストラクターになったとしても、指導法には長けているものの、いざ経営の立場になろうとしたとき、その知識とノウハウがないために、次のステップに進めないケースがあります。
それは、多くの大学で学問として教えているスポーツが、「スポーツ健康科学」や「コーチ学」といった競技としてのスポーツだからです。スポーツを通した社会のシステムづくりや、スポーツマネジメント、スポーツビジネスという産業の面からの教育がなされてこなかったのです。
スポーツは一大産業
スポーツは生涯にわたり、私たちの生活に何らかの形でかかわり続けるものです。趣味のテニスやゴルフにしても、その用具を作り、販売するメーカーがあります。また、プロ野球やオリンピックのように一流のアスリートがしのぎを削る舞台を見る楽しみがありますが、それには必ずそれを支える人たちがいます。
このように、スポーツにかかわる職業を仕事にできるチャンスはたくさんあるのです。公共施設のマネジメントや、一般企業でもスポンサーとしてスポーツを支えるなど、大きな価値を見出すことができます。産業としてスポーツを学ぶことで、スポーツと社会をつなげる企業人をめざすことができるのです。
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