スポーツに重要なメンタルマネジメント

スポーツに重要なメンタルマネジメント

スポーツにおけるメンタルを数値化

スポーツをすることは、集中力やスキルが身につくほか、自分のメンタルコントロールにもとても役立つ経験ができるものです。しかし一方では「記録が出ない」「大会で勝てない」など思うような結果が得られず、モチベーションが下がってしまうことも多いでしょう。そんな時に指導者などから「伸びているよ」「成長しているよ」と励まされても、自分自身ではわからないものです。
競技の記録や結果ではなく、スポーツを通して自分のメンタルがどう変わっているのかを知る一つの基準となるのが、脳波を計測して集中度や認知機能を数値化・可視化することです。

「ゾーンに入る」とは

人が起きている時の脳波にはα波とβ波があり、脳が活発に活動して緊張や集中している時にはβ波が、リラックスしている時にはα波が大きくなります。スポーツ選手でよく言われる「ゾーンに入った」というのは、リラックスしている状態(α波)と緊張している状態(β波)のバランスがとれいている極めて集中度が増している状態なのです。
パフォーマンスをする前は緊張しすぎるのもよくありません。ほどよいリラックス状態からの集中状態を作る脳波の変化を分析して、呼吸の整え方や事前のルーティーンの工夫など、具体的な集中力の高め方を探していけば、よりよいパフォーマンスへとつながっていきます。

ゲームや勉強の集中力も高められる?

現在は、スポーツ指導者が科学的根拠に基づいた客観的な視点からの指導やトレーニング方法を考えるなど、さまざまな場面でメンタルマネジメントが活用されています。また、体を使ったスポーツのみならず、人気の高まっているeスポーツ分野でも応用されています。
科学的データに基づいたメンタルマネジメントは、スポーツでのパフォーマンス向上はもちろんのこと、普段の生活や勉強、ゲームをする時にも集中力を高めるヒントになります。

※夢ナビ講義は各講師の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。

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九州産業大学 人間科学部 スポーツ健康科学科 教授 萩原 悟一 先生

九州産業大学人間科学部 スポーツ健康科学科 教授萩原 悟一 先生

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メッセージ

大学とは、4年をかけて社会に出るための学びの場であり、楽しいことや自分がやりたいことをできる場でもあります。ですから大学選びの際には、好きなことを極めたり実践できたりするところを選んでほしいです。そのためには普段から「これはなんだろう?」「どうしてだろう?」という疑問や関心を持つこと、アンテナを張ってさまざまな情報を見聞きするように心がけておくことが大切です。そして新しい友だちを作り、刺激を受けて、4年という時間を有効に使ってください。

先生への質問

  • 先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

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九州産業大学は、文系・理学系・工学系・芸術系の9学部21学科、大学院5研究科から構成される総合大学です。
本学が位置する福岡市は、グローバル化と情報化の下でアジアに広く開かれており、この地域社会に根づいた教育重視の大学をめざしています。
本学では、多様な課題に取り組む「実践力」とそれを持続可能とする「熱意」その基盤となる「豊かな人間性」を持つ人材育成を教職員が一体となり日々実践しています。