プログラミングはIT社会の鍵になる!
人間と社会のための情報を考える情報理工学
現代は高度情報化社会と言われます。「情報」とは、出来事などを含めた物理的な物の持つ様子・意味・状態のことを指します。情報理工学(information and communication sciences)とは、英名に「コミュニケーション」と入っているように、人間と社会が対象になってきます。人間と社会のために、情報の観察や分析をしたり、問題解決の枠組みを追究したり、あるいは計算を行うコンピュータにかかわっていく学問なのです。
危険なブラックボックス
インターネット自体は、子どもから高齢者まで誰でも使えますが、その仕組みがどうなっているかわからないブラックボックスの状態で使っていることが多いでしょう。これは大変危険なことです。まず、自分が覚えた使い方では操作できても、少し環境が変わると対応できないことが考えられます。コンピュータやソフトウエアが予想外の動きをした場合にも対応できません。また、時々話題に上るコンピュータウイルスによる情報流出のように、知らないうちに社会に対して損害を与えることもあり得ます。だからこそ、情報や機器、インターネットの仕組みについて基本的な知識が必要なのです。
プログラムを知ることの大切さ
プログラムとは、問題解決をするための手順を記したもので、ブラックボックスの中身にあたります。例えばゲームのキャラクターのビジュアルや動き、あることが起こった時の反応などはすべてプログラムで決定していきます。コンピュータは機械ですから間違ったプログラムでもそのまま実行します。スペルミスのような初歩的なミスでプログラムが作動しないこともありますが、怖いのは一見動いているように見えてバグ(プログラムの誤り)が潜んでいることです。バグが原因でエレベーターが故障することもあります。怖いことがある一方で、プログラムで作られたSNS(Social Networking Service)のようなシステムによって防げる事故もあるのです。
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