ユビキタスサービスで快適な生活空間や職場環境をサポート
ユビキタスネットワークとは何か?
ユビキタスという言葉を聞いたことがありますか。目に見えない形で、いつでも、どこでも、誰でも恩恵を受けることができる環境や技術を指しています。特に通信の分野では「ユビキタスネットワーク」といって、身の回りのものに埋め込まれたセンサーや通信機器の一つひとつが自律分散的にネットワークを構築し、快適な生活空間や職場環境をサポートする技術として研究されています。
無線のマルチホップ・センサーネットワーク
具体的なネットワーク構築の例として、畑のあちこちにセンサーを置き、それぞれの場の気温や作物の密集具合、成長状況などを管理するという使い方があります。また、工場においてどの生産ラインがどこまで作業が進み、いくつの製品ができあがっているかなどを把握する生産管理的な使い方などが挙げられます。つまり、ある環境内の情報を集約し、分析していく形での応用です。
これらの場合、各センサーは環境内の各フィールドに埋め込まれているので、有線でつなげることは難しく、無線で情報を飛ばすネットワークになります。通信用語で、マルチホップ・センサーネットワークと呼ばれるものです。
デバイス(機器)や通信内容をシミュレーション
ユビキタスネットワークサービスを実用化していくために、センサーや通信機器の組み合わせ、センシング(検知)するデータの容量などを考慮したシミュレーションを行い、効率的なネットワークの制御方法を考えていきます。例えばセンサーは、センシングそのものと、得られたデータを発信することに電力を使います。バッテリーを長持ちさせるためには、発信の電波が弱いもので済むよう、中継ポイントの場所や間隔を調整します。またあるエリアの一番高い数値だけを知りたい場合は2番目以降の数値はいらないので、そのエリア内でデータを集約して必要な数値だけを取り出せば、通信にかかる負荷が軽減されるわけです。さまざまな機器の機能やその制御によって、最も適切なユビキタスネットワークが構築されるのです。
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