生きることそのものがデザインだ! 今までにないものを生み出そう
物の形や色を決めることだけがデザインではない
「デザイン」という言葉を聞くと、あなたはどんなことを思い浮かべますか? 多くの人は「形や色をどうするか」、また「どのような機能を持たせるか」、といったことを考えることでしょう。しかし、デザインはそのような単一的な見方をした行為ではありません。デザインとは人々が安心して、健やかに暮らしていく方法を考え、具体的な形や仕組みを作り出していくうえでとても重要なものです。言い換えれば、「人が生きることそのもの」が、デザインとも言えるのです。
「生きること」を問うインテリアデザイン
デザインにはさまざまな分野がありますが、インテリアデザインでは、日用品や照明、家具といった「製品のデザイン」と、部屋や建物全体といった「空間のデザイン」の両方を融合させて考えます。インテリアデザインを考えるうえでは、その場所で過ごす人の行動や気持ちに、思いを馳(は)せなければなりません。そうすることで自然に「人間とは何か」「生きるとはどういうことか」といった深い思考にも向き合うことになります。
今までにない発想をいかに生み出すか
例えば、ホテルの部屋のインテリアを考えるなら、壁や床、天井といった空間を仕切る要素にどのような素材を使うのか、家具や照明など空間に配置されるものはどのような物にするかなど、目に触れるものすべてについて考える必要があります。さらに、光や音、香りといった、物質としては目に見えないものも含めて、空間にあるものすべてをデザインしなければなりません。
人々のニーズを満たすにはどうすればよいか、という視点からのアプローチもあれば、自分だったらこんなホテルに泊まりたいという発想から考えてもよいでしょう。どこのホテルの部屋も決まりきった間取りのように思えるかもしれません。しかし、もし今までにない発想でデザインすることができれば、全く新しい空間が誕生するかもしれません。
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先生情報 / 大学情報
東京都立大学 システムデザイン学部 インダストリアルアート学科 教授 藤原 敬介 先生
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