経営学vs経済学はどう違う?

経営学vs経済学はどう違う?

ビジネスや商売につながるのはどんな学問?

将来は世界を飛び回るようなビジネスマン? ビジネスウーマン? それとも斬新な事業を起して経営者として起業したいですか? 何かビジネスや商売に関わることを志すとき、初めにいったい何を学べばいいのでしょう。特に「経営学」と「経済学」はどう違うのかわかりにくいのではないでしょうか。

数字を読み取り、戦略を立てる「経営学」

経営学とはその名の通り、企業や個人事業をどう経営していくかを研究する学問です。例えば、清涼飲料メーカーの売り上げが伸び悩んだとします。そのままでは利益が減って赤字になってしまいます。そこで何とか経営を改善するために、企業はいろいろな施策を考えて実行します。今までの経営を見直し、原材料費、人件費などいろいろなお金を節約することも必要です。一方で売り上げを伸ばすために、新製品を発売して新たなマーケットを開拓するのも一つの手です。誰を対象にどんな製品を開発すればいくら売り上げられそうか予測し、売り上げと経費のバランスを会計面から計算し、経営戦略を立て直して実行するのです。これらを考えるのがまさに「経営学」で、実際の数字から将来の戦略を立てる力を養う実践的な学問です。

原油が上がれば、ジャムが高価になる「経済学」

では「経済学」はというと、もう少し大きなレベルで経済活動を考える学問だといえます。アラブ諸国で原油の価格が上がると石油やガソリンが値上げされます。そうすると代替燃料として安いエチルアルコールが売れ、エチルアルコールの原料のサトウキビが供給不足になり値上がりします。ジャムを作るには砂糖がたくさん必要なので、砂糖が不足しジャムの価格も上がります。つまり原油の価格が上がるとジャムの価格が上がるという一見何の関係もないようなことが、経済学を知ると密接につながっているとわかります。
経営学も経済学も共に経済や社会を見通す予測力を身につけ、企業活動を推し進めていくのに必要な学問です。

※夢ナビ講義は各講師の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。

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先生情報 / 大学情報

桃山学院大学 経済学部 経済学科 教授 辻 洋一郎 先生

桃山学院大学 経済学部 経済学科 教授 辻 洋一郎 先生

興味が湧いてきたら、この学問がオススメ!

経済学、経営学

メッセージ

今の時代の若い人にはぜひ、「嫌なことから逃げないこと」を学んでほしいと思います。好きなことをするためには、苦手な勉強も必ずしなければならないものです。できないこと、嫌なことを克服しようとする懸命な努力は、必ず未来を切り開く力になります。「どうしてこんな難しいことに取り組まなければならないの?」という局面は、人生の中で幾度もやってきます。耐えられる力を徐々につけて、飛び越せるハードルを上げていくために、「我慢力」を養成する学びが必要だと思います。

先生への質問

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大学4年間は、実社会で活躍する前の最終教育期間です。実社会で問われるのは、解決すべき課題を見出し、その課題を具体的に解き、そして実行する力です。この課題解決と実行のためには物事の本質を見抜く力を自らが獲得していかなければなりません。
桃山学院大学は「自ら学ぶ力」をはぐぐむ大学。勉学、クラブ活動、ボランティア活動、海外研修、キャリア支援など、学生が自身の能力を自覚し、4年間で磨き上げていくための環境整備に力を入れています。
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