講義No.06624 看護学

人の一生に関わることができる看護の仕事

人の一生に関わることができる看護の仕事

「看護師」って何をする仕事?

看護師と聞くと、ドラマのように手術室で活躍したり、救命救急のヘリコプターに乗ったりする姿をイメージするかもしれません。でも、ドラマのイメージだけが看護師の仕事ではありません。
看護師とは、患者さんの療養上の援助をしたり、診療の補助をしたりといった「看護」を行う職種です。また、「看護」の対象となる人は、生まれたての赤ちゃんからお年寄りまで、すべての人です。つまり、人の一生の健康に関わっていく仕事だと言えます。

大学で看護の専門知識と技術を習得

看護師になるための勉強は、大きく分けて座学と実習の2つがあります。どちらも覚えることが多い上、実習期間も長いため、強い意志を持って取り組む必要があります。
基礎科目として人体の仕組みや病気の成り立ちなどを学びます。それと並行して看護の専門科目を学んでいきます。看護の専門科目には、看護に必要な知識や基盤となる技術を学ぶ基礎看護学、看護の対象者別の看護を学ぶ成人・老年・母性・精神・在宅看護学、これらの学びの総まとめになる統合看護学などがあります。ただ、これで看護師になれるわけではなく、卒業年の2月の国家試験に合格して初めて看護師免許が与えられます。

広がる看護師の活躍の場

高齢化で注目される老年看護や在宅看護をはじめ、社会の変化とともに看護師の活躍の場が増えており、病院のほかにも福祉施設や市町村のさまざまな施設、学校や企業の保健室、企業の研究職、遊園地や飛行場などにある医務センターなどがあります。また、看護師免許のほかに保健師、高等学校教諭一種(看護)、養護教諭一種が取得できる大学もあります。さらに一定の臨床経験を積んだあと、「専門看護師」や「認定看護師」をめざすこともできます。
看護の仕事は人の生死に関わるものなので、これから看護師をめざす人は、毎日を丁寧に過ごし、豊かな生活体験を持つことも重要なことです。

※夢ナビ講義は各講師の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。

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先生情報 / 大学情報

藍野大学 医療保健学部 看護学科 教授 本多 容子 先生

藍野大学 医療保健学部 看護学科 教授 本多 容子 先生

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看護学

メッセージ

大学で学ぶ看護について、一つお伝えしたいと思います。
「お茶を飲むときの援助」というものがあります。まずお茶か水を用意して、飲んでみてください。次に、そのお茶を口に含んで、上を向いて「ごくん」と飲んでみてください。絶対に炭酸水では行わないでください。上を向くと、飲みにくかったでしょう。これには解剖学的にしっかりとした理由があります。大学では、人の身体の基礎から看護の方法までをしっかり学びます。興味を持ったなら、ぜひ一緒に看護について勉強しましょう。

先生への質問

  • 先生の学問へのきっかけは?
  • 先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

藍野大学に関心を持ったあなたは

藍野大学は、医療法人恒昭会藍野病院附属准看護学院として指定を受けて以来、40年以上の間、看護教育を中心とし、医療分野の養成校として、培ってきた教育ノウハウにより、日々高度化されていく医療に対応の出来る医療人を育てます。「教育」「臨床」「研究」の三位一体で行なう教育体制のもと、医師中心の医療体制から、患者さんとそのご家族を中心に展開するチーム医療「シン・メディカル」を各学科の共通テーマとし、それぞれの分野で活躍し、シン・メディカルの実践者として、広く社会へ羽ばたいてほしいと願っています。