海で楽しく遊ぶために大切な「安全への意識」
海を身近に楽しむスノーケリング
「スノーケリング」は、水中マスク、スノーケル(管状の呼吸器)、フィン(足ひれ)、スノーケルジャケット(浮力体)の4つの用具を使い、水面に浮かんでゆっくり漂いながら、海中の様子を観察するマリンスポーツです。手軽に行うことができるスノーケリングは、スキンダイビングやスクーバ・ダイビングといった本格的なダイビングへの入口としても、幅広い世代に楽しまれています。しかし、その手軽さから、きちんとした指導を受けなかったり、体調を気にせず海に入ったり、用具が不十分な状態で活動を行って、事故につながるケースも少なくありません。
スノーケルを正しく使うコツ
用具の使い方を知らずに間違った活動を行うと、用具を壊してしまったり、うまく呼吸ができず水が入ったりして慌ててしまい、事故につながります。野外活動を通して学ぶ「野外教育」の目的は、「楽しく安全に遊んで、自然からの刺激を受け、成長すること」ですが、楽しく安全に遊ぶために用具の正しい使い方をマスターすることは不可欠なのです。
例えば、スノーケルのマウスピースを装着するだけにしてもコツがあります。コツとは、口を「あー、いー、うー」の形に動かすことです。口を「あー」と大きく開けて、「いー」でマウスピースのクリンチパーツ(噛み部)を軽く噛みます。そして、「うー」でマウスピース全体を口で覆うようにすると、上手にくわえることができるのです。
日常にも応用可能なスキルを習得
安全に野外活動を行うためには、自然環境に対する知識も必要です。例えば、天気や波などを見て危険な状態を把握することや、クラゲやヒトデ、イソギンチャクの仲間など、毒を持っている危険な生物への対処法も学ばなくてはなりません。
野外教育を学ぶ学生は、自分自身も野外活動を行い、知識を身につけて成長するだけでなく、参加者が安全に楽しむための指導法、計画立案やマネジメント、安全管理の方法も学びます。このようなスキルはイザというときの備えとして、日常のさまざまな場面でも役に立つのです。
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先生情報 / 大学情報
名桜大学 人間健康学部 スポーツ健康学科 上級准教授 遠矢 英憲 先生
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