新しいタイプのアイドル誕生も? ~メディアの情報発信を考える~
「メディア論」は時代とともに変化している
メディアとは英語で「媒体」、中でもマスメディアはテレビや映画、新聞などの大衆に向けた媒体を指します。最近ではインターネットやアプリといったITメディアも注目すべき存在になってきており、「メディア論」という学問も幅広くなっています。メディア論は、情報の歴史や各メディアの構造など理論や知識を身につけた上で考え、研究していく学問です。
情報を発信する立場に必要なこと
テレビやインターネットのコンテンツは制作の現場で作られていくものですが、知的な裏付けがないと、この時代、長続きする構造は作れませんし、利益も上がりません。きちんと知性に基づいた視点を養うことは必須です。
また、メディアを通じて広がった情報は、人々にさまざまな形で影響を与えます。その分、伝える側には、情報を的確に伝える正確性や感性、わかりやすく伝える編集能力などが必要とされます。またその際に報じるか報じないかの判断を含めたモラルを持つことも大事です。
メディアで世代交代を起こすには?
若い世代のテレビ離れが叫ばれ、今やテレビの視聴率を支えるのは高齢者だと言われています。長寿番組が増え、制作側も年齢層が上がっています。しかし、テレビが求めているのは、若い世代の視聴者であり、その支持なのです。うまく世代交代するには、若い世代が自分から動いていくことが必要です。
テレビを見ていて、ジャニーズやAKB48といった同世代のアイドルに興味を持ったり共感したりすることもあるでしょう。しかし、彼らは実は大人が仕掛けた現象です。夢中になるということは、大人の術中にはめられていることになるかもしれません。
メディアは、コンテンツの発信時代になっています。インターネットなどで若い世代自身が発信した新しいタイプのアイドルが活躍できることや、若い世代が自分の求めるものをコンテンツとして発信していくことが、メディアの未来を作ることにつながるのです。
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先生情報 / 大学情報
実践女子大学 生活科学部 現代生活学科 教授 行実 洋一 先生
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