スマートフォンでアップロードした写真は個人情報流出の危険性あり
情報発信するのはいいことだけれど……
文部科学省は、中高生にもインターネットを通してどんどん情報発信していくべきだとしています。確かにあなたがどんな人で、どんなことに興味を持ち、どんな活動をしているかを発信し、それがきっかけになって年齢や住む場所の異なる人たちと全世界的な交流につながる可能性があるのは素晴らしいことです。しかし、なんでも情報発信すればいいというわけではありません。インターネットには危険な要素があることを認識しておかなければなりません。
スマートフォンで撮った写真からわかること
「Exif(エグジフ)」という言葉を聞いたことがありますか? インターネット上にアップロードされた写真がいつどこでどのカメラで撮られたものなのかを示す情報のことです。あるブログサービスにアップロードされた写真のうち30%ほどがExif情報のわかる形だったという調査結果があります。
スマートフォンの場合は、GPSによる位置情報がオフにされていない限り、写真に位置情報が記録され、どこで撮ったかが一目瞭然です。場所がどこかを相手に伝えるには便利な機能です。しかし、自宅で撮った写真から住所が特定されたり、付随する情報から交友関係や学校名、最寄り駅、よく行くお店などの行動範囲もわかってしまったりという恐れもあります。
大切なのは危険性を認識すること!
インターネット上に自分の情報が流れ、個人が特定されるのは危険なことです。ショートメッセージに来るスパムメールやLINEの乗っ取りなど、形は変わるものの、インターネット上には、個人に接触して有料サイトにアクセスさせ金銭をだまし取ろうとするなどの危険性は常にあります。Twitterで友だちと会話感覚でやりとりした言葉が検索対象になり、キーワードに対応した広告のターゲットになることもあります。
「怖いから何もしない」というのではなく、インターネットにはさまざまな危険性があることを学び、意識したうえで気をつけて使うことが大事なのです。
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先生情報 / 大学情報
鶴見大学 文学部 ドキュメンテーション学科 教授 元木 章博 先生
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