看護師は健康な部分に働きかけて患者さんを支える仕事!
看護師の仕事を理解する
看護師の仕事とは、病気の治療中、および回復期において、患者さんの健康な部分に働きかけて、日常とつなぐ形で支援していくものです。人の発達に応じて支援の仕方が異なるので、一般的には小児(0~14歳)、成人(15~65歳)、老年(66歳~)の専門領域などに分かれます。成人看護の対象は、年齢の幅が広く、仕事のストレスや不規則な生活による「生活習慣病」になるリスクが上がってくるのが特徴で、予防していく必要があります。具体的には生活習慣病の代表的なものに高血圧がありますが、血圧が上がると動脈硬化や脳卒中、心筋梗塞などの併発も起こりやすくなり、大変危険です。原因はお酒の量や食事の味付けの濃さ、カロリーの高さなど食習慣によるもののほか、運動不足やストレスなどもあります。これらの生活習慣の問題を、患者さんとのコミュニケーションによって引き出し、改善のアドバイスをします。
患者さんの気持ちにより添うことが大事
入院中の患者さんの排泄や入浴の支援も看護師の仕事です。大切なのはあくまでも患者さんができる部分は自分でするように見守り、できない部分に手を貸すことです。回復期に入り、社会復帰の支援が必要だったり、経済的な不安が生じた患者さんの場合は、社会福祉士につなぐといった仕事もします。
がん患者さんは心理的不安が大きい場合が多く見られます。死を意識して追い詰められたり、痛みで気がふさいだりします。患者さんが得たものや生きる目標などプラスの要素を引き出して励ましていくことが大事です。また、家族のケアやサポートも看護師が行いますので家族との会話も重要です。
チーム医療でも自分の役割意識を持って!
チーム医療では、医師は病気の治療、理学療法士はリハビリの支援などそれぞれの役割があります。看護師は単なる医師の補助ではありません。看護の専門家として、患者さんの健康な部分に働きかけ日常につなげるという役割を果たす必要があるのです。
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先生情報 / 大学情報
大東文化大学 スポーツ・健康科学部 看護学科 教授 糸井 裕子 先生
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