韓国語の学習を通じて、日本のことをより深く知ろう
相手をきちんと理解するために
韓国について報道するテレビの字幕翻訳のニュアンスが、韓国語のニュアンスと少し違うことがよくあります。でも、言葉がわからなければ、それに気づけません。今後も関係が深まっていく韓国と日本は、互いを正しく知る必要があります。そのためには、相手の言葉を理解し、自分の耳で聞き、自分の目で見た情報を基に、自分で客観的に判断することが求められます。
韓国語を通じて日本を知る
韓国語は、日本語と文法構造がとても似ていて、理論的な言語です。ハングルを読めるようになるだけなら3時間で十分です。ただ、学習を続けるうちに、急に難しく感じることがあるでしょう。それは、「表現」に当たる、言い回しの部分です。それがわかるようになるためには、韓国の生活習慣や文化を理解する必要があります。なぜなら、「表現」は、生活習慣や文化に基づいているからです。そこがわかると韓国人の思考プロセスがわかり、日本との違いに気づくはずです。すると、ますます韓国語学習が面白くなります。
逆説的ですが、韓国語の学習者が「韓国語だと、このように言うのか」と気づくということは、言い換えれば、日本語の特徴に気づくということなのです。日本語に似ているからこそ、韓国語を学ぶことが、日本のことを深く知ることにもつながるのです。
ルックスを磨こう
日本語の母音は「あいうえお」の5つですが、韓国語の母音は8つです。実は同じ音でも、少しの違いを「同じ」とみるか「違う」とみるかで区分の仕方が変わります。言語コミュニケーションでは、相手に与える印象の7割は、「発音」によって決まります。いくら話の内容がよくても、発音が下手だと、相手によく聞いてもらえない可能性があるということです。発音は「ルックス(見た目)」です。ルックスを磨くためには、世の中のさまざまな音に興味を持ち、まねることです。そのためには、世の中のいろいろなことを楽しむ、好奇心が不可欠なのです。
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先生情報 / 大学情報
帝塚山学院大学 リベラルアーツ学部 リベラルアーツ学科 准教授 稲川 右樹 先生
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