世界に広がるK-コンテンツ、韓国経済の発展過程と似ている!
K-コンテンツの世界的な広まりとその背景
日本ではK-POPや韓国ドラマを楽しむ人が増えています。これらのK-POPや韓国ドラマを「K-コンテンツ」と呼びますが、日本だけでなく世界中に広がっています。例えば、コロナが流行していた2022年に、BTSの公演映像が世界にライブ配信されましたが、世界191カ国・地域で246万人が視聴し、3回の公演だけで100億円以上の売り上げになりました。K-コンテンツ産業の売上と輸出額は毎年増加しており、韓国の輸出額基準で12番目になっています。K-コンテンツ産業の成長にはコンテンツの良さだけでなく、その背景には政府支援による人材育成と狭い国内マーケットを克服するための積極的な海外展開がありました。
K-コンテンツ産業の成長過程と似ている韓国経済
K-コンテンツ産業の成長プロセスは従来の韓国の製造業が行ってきた成長戦略と非常に似ています。その意味で、K-コンテンツ産業を通じて韓国経済の発展の特徴を理解することができます。
韓国は限られた国内市場を超えて、輸出主導型の経済発展を遂げてきました。自動車産業では、生産台数の半分以上が海外に輸出されています。韓国のGDPに占める輸出額の割合は非常に高く、日本よりも大きいです。政府も輸出を促進するために様々な支援策を講じてきました。例えば、多くの国と自由貿易協定(FTA)を締結し、輸出の活性化に取り組んできたのです。
グルーバル化が進む韓国経済
最近は輸出だけでなく、企業が海外に生産拠点を持つ海外直接投資も非常に増加しています。特に2008年のグローバル金融危機以降は、直接投資金額が大幅に増えています。最初はアジア向けの直接投資が多かったのですが、その後ヨーロッパや中南米へ拡大し、最近は北米が最大の投資先となっています。このように、韓国経済はますますグローバル化が進んでいると言えます。K-コンテンツが世界へ広がることと同じように、韓国の商品やサービスも世界に広がり、世界経済との関わりがより深まっていると言えます。
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先生情報 / 大学情報
神田外語大学 外国語学部 アジア言語学科 韓国語専攻 准教授 柳 在廣 先生
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