住民主体でつくる 住みやすい地域づくり
住む町によって異なる暮らし
将来、新たに自分の家を建てるとしたら、どういった視点で住む町を選ぶでしょうか。実は各自治体によって条例や、都市計画、地域づくりの方向性は異なります。日々の暮らしや子育てのしやすさ、地域活動も違ってくるのです。
その町には子どもや若者、高齢者の居場所はあるでしょうか。その土地にどんな祭りがあり、しきたりがあるのか、どんな人たちが住んでいるのかによっても暮らしは違ってくるでしょう。地域の暮らしは、条例といった制度や、地域の人間関係、祭りや文化といった地域資源の双方から影響を受けているのです。
地域活性化の取り組み
近年、参加型の政策が増え、住民が学び、地域づくりに関わっています。暮らしやすい地域づくりには、行政と、テーマのある組織(NPO法人)や地縁の組織(地域住民)がリンクし、つながっていることが必要です。住民が主役となり、地域づくりに関わることが求められています。
実際に、地域を活性化するためにさまざまな取り組みが行われています。名古屋市で開催される「にっぽんど真ん中祭り」は、参加チームが地域性や郷土色を出すことが原則で、若者が地域に目を向ける機会となっています。また、山間部を有するある自治体は、職員の山間部への配属を「エリートコース」とし、市民と協働で山間部の活性化に力を入れています。ほかにも、ご当地グルメやゆるキャラをつくるなどして、試行錯誤しているのです。
住民が主役となって地域をつくる
企業にとっても、地域貢献は欠かせない時代です。国も地域共生社会の実現を掲げ、地域で地域の課題を解決することを求めています。現代は「地域」がキーワードとなっているといってもいいでしょう。
自治体の条例や仕組みは変えることができます。地域の課題を解決するのは制度なのか、あるいは住民と行政の連携で成し得るのかを検討し、実行することができます。住民が行政と一緒に、いかに暮らしやすい地域をつくるのかが重要な時代となっているのです。
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先生情報 / 大学情報
椙山女学園大学 情報社会学部 現代社会学科 ※2024年4月開設 教授 谷口 功 先生
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