支援の方法はいくらでもある「3Dプリンタでモノづくり」!

支援の方法はいくらでもある「3Dプリンタでモノづくり」!

一人一人に合わせた日常を支援

脳卒中などの患者の中には、筋肉がこわばるなど、スムーズに手足を動かせない人がいます。作業療法士は、筋肉のこわばりを改善したり、スムーズに手足を動かしたりする支援や、食事や排泄、入浴といった生きるために必要な生活を支援します。また、日常生活といっても、その人によって、したい活動やしなければならない活動、今までしていた活動は異なります。そのため、学校に行きたい、仕事をしたい、料理をしたい、旅行に行きたいなど、一人一人に合わせた社会生活も支援します。

できることを増やすためのモノづくり

生活の中には、例えば、ペットボトルで飲み物を飲むためにはキャップを開ける必要があったり、雨の日に傘をさしながら買い物袋を持ったりといった両手動作を行うことがあります。手足を不自由なく使用できる私たちにとっては簡単でも、手指の力が弱くなったり、片手が使えなくなってしまった人にとっては、そのような動作が難しくなり、誰かの手伝いが必要になります。そういう時は、道具を利用してできるように支援するのも一つです。ペットボトルのキャップを開けやすくする道具や、雨の日に手を使わずに傘をさす道具などがあると、誰かの手を借りなくても自分でできるようになります。そのための道具の製作に3Dプリンタを使えば、高品質な道具が短期間で、そしてデータがあれば誰でもつくれるので、多くの人のやりたいことを支援できます。

将来に向けた支援のあり方

作業療法士は一人一人に合わせた支援の他に、地域づくりといった環境の支援もできます。例えば、一人一人に合わせたモノづくりは、地域のモノづくりが得意な人、地域で誰かのためになりたい人などが行なってもいいのです。モノづくりの技術が誰かのために役立つという考えが広がれば、子どもから高齢者まで誰もが、誰かのために活躍できます。また、障害があっても、住み慣れた地域で、自分らしい生活を営める地域づくりの一助になるように、社会に向けた支援も作業療法士はできるのです。

※夢ナビ講義は各講師の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。

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先生情報 / 大学情報

埼玉県立大学 保健医療福祉学部 作業療法学科 准教授 小池 祐士 先生

埼玉県立大学 保健医療福祉学部 作業療法学科 准教授 小池 祐士 先生

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作業療法学、生活環境技術学

先生が目指すSDGs

メッセージ

誰かの役に立ちたいと思う人にとって、作業療法士はとてもやりがいのある仕事です。そして、人と関わることやモノづくりが好きな人にも向いています。なぜなら、一人一人にぴったりな支援を行うためには、その人がこれまでどんな生活を送ってきたのか、どんなことが好きで、どんな立場で、どんな役割を担ってきた人なのかを知るために丁寧に聞き取ることが必要だからです。それをもとに、その人に合わせた生活の支援やモノづくりを通した支援を行います。子どもから高齢者まで、さまざまな方法で、その人のやりたい活動を支援します。

先生への質問

  • 先生の学問へのきっかけは?
  • 先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

埼玉県立大学に関心を持ったあなたは

埼玉県立大学は、保健・医療・福祉の「連携と統合」を目指し、学科を超えた地域活動・研究活動を行っています。多くの優秀な若者たち、明日の社会づくりの希望を持った若い力がいつかそれぞれの地域や職場で、あるいは世界のどこかで、高い志と豊かな感性、深い知識や技術を持って貢献できる可能性を秘めた人材として育っていけるよう全力で応援します。