自動運転のさらなる発展! IoTが変える私たちの未来

自動運転のさらなる発展! IoTが変える私たちの未来

「モノとモノ」がつながる時代

スマホやパソコンを使って情報を探し、LINEなどのSNSでコミュニケーションをとるなど、人と情報、人と人をつなぐインターネットはとても身近なものです。そして、自動車、家電などといった「モノとモノをつなぐ」技術、いわゆる「IoT(Internet of Things)」が進化しつつあります。
例えば、工場のすべての機械にセンサをつけ、それらの情報を人工知能(AI)で解析し制御すれば、より最適な部品供給や合理的な作業が、自動的にできるようになります。

交通事故も渋滞もない社会の実現

IoTの発達は私たちの生活を激変させる可能性を秘めています。そのひとつがモビリティです。モビリティとは人やモノの移動を指し、道路交通システムでは自動車や信号機などのインフラが関与します。それぞれに搭載したレーダーやカメラを駆使し、無線通信を使って、車同士、車と信号機といったやりとりでお互いの位置や速度、歩行者などの状況を認識して協調できれば、交通事故や渋滞がより少なくなり、無駄が省かれ環境にも優しい安全で快適な社会が実現できます。

通信を止めない技術が世界を変える

ただ、この「協調型自動運転」を実現する前提のひとつは、情報のやりとりが正確で遅延しないことです。それぞれの要求を協調させながら複雑な処理を行う例としては、新幹線や航空機の座席予約システムがあります。また株式のオンライントレードでは、時々刻々変化する経済状況に応じて注文情報をミリ秒単位で成立させるため、情報を効率よく高速で処理しています。ただし、モビリティでは、通信遅延は人の生命に直結するため、よりシビアな確実性が必要です。
そこで注目されているのが、その時その場所で、必要な情報だけを処理する「データストリーム技術」です。流れ込む膨大なデータの激流を監視して、必要なものだけを上手にすくい取るイメージです。この技術で交通システムに最適なアルゴリズムが確立できれば、複数の自動運転車両が相互に連携する新たな時代に入ってきます。

※夢ナビ講義は各講師の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。

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先生情報 / 大学情報

同志社大学 理工学部 情報システムデザイン学科 教授 佐藤 健哉 先生

同志社大学 理工学部 情報システムデザイン学科 教授 佐藤 健哉 先生

興味が湧いてきたら、この学問がオススメ!

情報通信工学、情報ネットワーク

先生が目指すSDGs

メッセージ

私自身の学生時代を思い出すと、コンピュータへの興味と同じくらい山登りのことをずっと考えていたのかもしれません。ヒマラヤ山脈の未踏峰にアタックした経験で感じたことは、どれだけ準備をして努力をしても、物事が思い通りパーフェクトに進むなんて、なかなかないなということです。
行く手を阻む危険な岩壁や氷壁、雪崩の危険、それらを思うと、時には引き際も大事なのかもしれません。がむしゃらに進むことも大切ですが、おおらかな気持ちを保つことも大切にしながら、あなたの夢をめざしてほしいと思います。

先生への質問

  • 先生の学問へのきっかけは?
  • 先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

同志社大学に関心を持ったあなたは

同志社大学は現在14学部34学科16研究科・学生数約28,000人を擁する総合大学となり、創立150周年を迎える2025年に向けて、教育・研究改革を進めています。
教学面においては、今出川・京田辺の両校地で年間約11,600の科目・クラスを開講し(2023年度)、そのうち14学部共通で学べる「全学共通教養教育科目」を約3,300科目・クラス設置しています。さらには、他大学との単位互換制度や副専攻制度を設置するなど、学生の興味・関心に合わせて自由に学ぶことができる充実した学習環境を整えています。