市民の力で生活を豊かに! ITを活用して社会課題を解決する

市民の力で生活を豊かに! ITを活用して社会課題を解決する

市民がITを活用

2000年代からコンピュータやスマートフォンの普及が進み、デジタル技術は生活に欠かせない要素となりました。近年ではITを活用した取り組みにも、行政や企業だけでなく、市民エンジニアが参加し始めています。例えば、市民の有志がITを活用して開発したアプリ「5374(ゴミなし).jp」では、地域ごとのゴミ回収日や回収項目をスマートフォンに表示します。これは、自治体や企業がインターネット上で公開しているオープンデータを利用し、より生活を便利にする取り組みを市民が行っているのです。

社会課題を解決するシビックテック

ITを活用して社会課題を解決する市民を「シビックテック」といいます。日本では東日本大震災などの大きな災害を機に広まりました。災害時の情報発信や活用は自治体だけでは行き届かず、市民の力が頼りになります。シビックテックは、デジタル技術で生活をより良くする「デジタルトランスフォーメーション(DX)」にも大きな影響を与えます。
シビックテックが活躍するためには人材育成が不可欠です。誰もがデータを活用できる社会だからこそ、正しく読み解くスキルや考え方、アイデアを具体化する力が必要です。こうした力を若いうちから養おうと、実践的なデジタル教育が学校に導入され始めています。

自治体向けのデジタル教育

DXやシビックテックを推進するうえで、自治体のデジタル教育の重要性も高まりました。自治体職員向けのデータアカデミーは、自治体が公開するオープンデータを利用して社会の課題や解決方法を考える研修です。例えば、統計データと地図などを組み合わせて、「この地区は高齢者が多いが、バス停は少ない」などの課題を明らかにするのです。その結果バス路線の再編など、市民の生活を豊かにするための効果的な対策も見えてきます。
市民や自治体職員がDXの視点を学べば、課題解決に必要な具体な方法がわかり、より良い市民サービスの提供が期待できます。

※夢ナビ講義は各講師の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。

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先生情報 / 大学情報

神戸国際大学 経済学部 経済経営学科 教授 松崎 太亮 先生

神戸国際大学 経済学部 経済経営学科 教授 松崎 太亮 先生

興味が湧いてきたら、この学問がオススメ!

デジタル経済学

先生が目指すSDGs

メッセージ

現代のデジタル技術は、すべての人が利用でき、文系も理系の人も関係なく学ぶことができます。真剣に学べば、他の分野の知識やアイデアを組み合わせてさまざまな課題を解決できます。このように誰にでも平等にチャンスがあるのが、デジタル分野の強みです。
日頃から世の中を見て、「こうなったらいいのに」と思うことをぜひ発見してください。あなたの「?」があなたの課題テーマとなって、それを解決するために必要なデジタル技術や、データの知識および技能を大学で学んでください。

先生への質問

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神戸国際大学は経済学部(経済経営学科、国際文化ビジネス・観光学科)とリハビリテーション学部(理学療法学科)の2学部3学科の大学です。少人数制の学びが特徴で、教員との距離も近くきめ細かな指導を受けることが出来ます。
経済学部では英語・経済・経営・観光・ホテル・ブライダルなど卒業後の進路を考えた多彩なコースで学ぶことができます。
リハビリテーション学部では、少人数担任制でゼミの学生数は約4名と学びやすい環境です。また、臨床に出ている現役の理学療法士の教員が14名在籍し実践的な指導を行っています。