平和を追求するための3つの方法〜3つの守る
誰もが主役になるグローバルな時代
21世紀は複雑で多様な世界です。国家を中心とする世界、国家と国家が交わる「国際」的な世界とともに、デジタル・SNSを通して国境なきボーダーレスな世界、つまりグローバルな世界が拡大しています。国家を中心とする世界では国家(政府)、国際的な世界では国際連合のような国際組織などが主役になりますが、グローバルな世界では国という枠にとらわれず、市民やNGO(非政府組織)、民間企業が先導役となり、世界を動かすことができます。デジタル世代の若者もそうです。このように複雑で多様な世界だからこそ、一人ひとりが主役となり、世界の問題の解決に取り組み、平和な世界の実現に取り組むことができます。逆にいえば一人ひとりにその責任があります。
平和への3つの方法〜「3つの守る」
21世紀の世界において平和を実現するためには主に3つの方法があります。1つ目はリアリストの平和、即ち国家の安全保障を重視した「国家を守る」です。自国の国民や領土を守ることは現代でも重要視されています。2つ目はリベラリストの平和、即ち自由民主主義を理念とし、国際協調の下で平和を追求する「国際社会を守る」です。国連などが主役になります。3つ目はグローバリストの平和です。世界はひとつという考え方から、難民など国籍に関係なく「人間を守る」(人間の安全保障ともいいます)。地球はひとつという考え方から、人類の将来を左右する地球環境問題に取り組む、「地球を守る」。SDGs(持続可能な開発目標)もグローバリストの平和の代表例です。環境・経済・社会における公正かつ平和な世界を目指して国連、NGO、企業そして国家がパートナーシップを組んで協力します。
平和への道はひとつではない
以上の通り平和への道は複数存在し、ひとつのアプローチだけが正しいというわけではありません。種類の違うメガネをかけると見える景色が変わるように、それぞれの視点で世界の見え方が変化します。複雑かつ多様な世界を認識し世界の平和のために取り組みが必要です。
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先生情報 / 大学情報
神田外語大学 グローバル・リベラルアーツ学部 グローバル・リベラルアーツ学科 教授 阪田 恭代 先生
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国際関係学、平和学、安全保障学先生が目指すSDGs
先生への質問
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