SNS時代の食はどう変化していくのか

SNS時代の食はどう変化していくのか

「見せびらかし」の食

人類史上において、現代は、物質的には最も豊かな時代だといわれています。現代人の消費行動には、新たに「誰かに認められたい」という承認欲求や、「みんなと同じでなくてはならない」といった同調圧力が加わりました。これは衣類や雑貨だけにとどまらず、食も娯楽体験としての価値が大きくなったことを意味し、高級な食事はもちろん、色あざやかで写真映えするスイーツなどの人気もその流れにあります。しかし、この風潮は決して新しいものではありません。100年以上前から、アメリカのソースティン・ヴェブレンという経済学者が「流行の衣服も娯楽も教養も『見せびらかし』である」と述べており、現代のSNSはそれを可視化している状態です。

SNSの台頭による発展と問題

そんな見せびらかしの食行動には思わぬ副産物もあります。近年、お手軽な見せびらかしの場として普及したSNS上で、楽しいことや良いことだけではなく、飲食店での迷惑行為を写真や動画として記録し投稿する「外食テロ」と呼ばれる行為が社会問題となっています。これは食にとって重要な安全性を毀損するような内容が多く、投稿者は軽い気持ちでも、場合によっては業界全体に計り知れないダメージを与えることもあります。

変化する時代に揺るぎない信頼を構築する

しかし、こういった「外食テロ」によるダメージは、顧客との信頼関係をしっかり構築してきた企業ほど長くは続かず短期間で回復することもわかってきました。企業側もSNSを積極的に使うことで、企業のメッセージや方針を、顧客にダイレクトに届けることも可能になりました。新しく生まれてくる問題に対しても、さまざまな事例や対策とその効果を検証することで乗り越えることができるでしょう。
食は人間にとって欠かせない重要な生命維持活動です。変化する人間の食行動に合わせたフードサービスマーケティングは、今後ますます重要なものになっていきます。

※夢ナビ講義は各講師の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。

※夢ナビ講義の内容に関するお問い合わせには対応しておりません。

先生情報 / 大学情報

亜細亜大学 経営学部 ホスピタリティ・マネジメント学科 教授 横川 潤 先生

亜細亜大学 経営学部 ホスピタリティ・マネジメント学科 教授 横川 潤 先生

興味が湧いてきたら、この学問がオススメ!

フードサービスマネジメント論

メッセージ

フードサービスマネージメントやホスピタリティに関する研究は、海外ではメジャーな分野です。しかし、日本では学べる学校も少なく、企業がおのおのの考えに基づいて行なっており、体系立てられた知識や理論があまり生かされていません。日本のフードサービスやホスピタリティの研究が、近年ではほかのアジア圏にも大きく遅れているといわれる理由がここにあります。世界中の研究成果を学び取り入れることは、未来に向けてのさらなる発展や問題解決のための重要な要素となるので、ぜひ一緒に学びましょう。

先生への質問

  • 先輩たちはどんな仕事に携わっているの?
  • なぜフードサービス論を学ぶのか

亜細亜大学に関心を持ったあなたは

亜細亜大学では「多様な夢に挑み、アジアの未来に飛躍する創造的人材」の育成をめざし、5学部8学科の学士課程教育、国際教育、キャリア教育と軸とした教育体制を整えています。
さらに2023年4月にデータサイエンスと経営学をつなぐ画期的な学びを提供する「経営学部データサイエンス学科」を開設。初年次教育やゼミナールの必修化、留学制度、副専攻制度など、学生一人ひとりの興味・関心に合わせて、柔軟で広い視野を獲得するための多彩な学びを実現するカリキュラムを構成しています。