「探究学習」で、理科の勉強をもっと楽しくわかりやすく!
「探究」する学びの重要性
「探究型学習」の重要性が高まっています。ここでいう「探究」とは、普段の授業や生活の中から自らの問いを見つけ出し、解決のための情報を集め、みんなが納得できるような解を導き出していく過程をいいます。教科書の公式を覚え、問題を解くことも大切ですが、そこに書かれていることが社会でどう役立っているのかを考え、それを自分で実際に試してみることで新たな気づきを得る瞬間を大切にする学習方法でもあります。
海外のSTEM教育から学ぶ
海外では21世紀の新しい教育として「STEM(ステム)教育」が広がりを見せています。STEMはScience、Technology、Engineering、Mathematicsの頭文字をとった言葉で、来る未来に向けてAIを活用できる能力や理系科目の力を身につけ、自ら探究し理解していく力を育む教育のひとつとも言えます。そうした世界の潮流を俯瞰しながら、日本の子どもたちに合った探究学習について研究が行われています。例えば理科の授業では、子どもたちの想定を裏切るような実験を見せることで、子どもたちの心に葛藤が起こります。つまり、「思っていたのとは違う!」「自分が知らない何かがある!」という驚きやひらめきをきっかけに、子どもたちの中に新しい視点が芽生え、物の見方に変化が起こるのです。
社会の中での理系科目の営みに触れる
理科学習の教育を補助するツールもいろいろ登場し、実験や観察をしなくてもデジタル教材のCGや動画で知識を学ぶことができるようになりました。しかし、実際に自分で試してみて確かめる機会を持つことは重要です。また、「仕事で直接使わないから必要ない」というのではなく、社会の中で理系科目がどういう営みをしているのかに触れ、基本的な仕組みを理解しておくことも重要です。理数系を専門としない進路を選んでも、生活に理数系の知識が必要となることは必ずあります。その経験を育む学習方法自体にも、まだまだ探究や改善の余地があります。
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先生情報 / 大学情報
常磐大学 人間科学部 教育学科 准教授 石﨑 友規 先生
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